勤めている会社に1人の社員がいる。
比較的よく同じ場所で働くのだが、いつも
「あ~忙しい忙しい」
「なんでこんなにやることが多いんだ」
「ホントに休む間もない」
「全然手が回らないよ」
「毎日毎日ストレスがたまる」
などなど、ひっきりなしに口にしている。
実際会社にはそれ以上に忙しい人もいるが、中には泰然としている人もいる。
日本語は言葉に対して「言霊」とも言うぐらいだから言ったことが実現化することもある。言った言葉には霊魂が備わる。
その会社員は多分、自分が言った言葉によって首を絞められている気がしてならない。
私も40歳を過ぎてからは自分が口にすることに以前より更に注意することが増えた。まあ、それでも悪意を以て揚げ足を取る人は絶えないが、それとて相手の卑劣さよりも我が陰徳と足りなさを顧みるようになった。会社勤めがなくなったらもっと寡黙になりそうな気がする。かの東郷平八郎元帥も若かりし頃は結構口が軽くて上司などからよく叱られていたという話がある。大病後に寡黙な男になったとか。
外国人との付き合いの場合はそうも言っていられないが、言葉は大事にしたいものである。
令和弐年霜月十七日
不動庵 碧洲齋
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