不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

機上にて

此度の旅もJALを利用しました。

私の場合、年に2回海外に行きます。1回は仕事で、1回は私用で。

私用の場合はJALを利用します。B-787は色々な面で大変優れた機体ですが、中でもJALエコノミークラスのシートの快適さは恐るべきものがあります。

海外旅行をする人はそれぞれ機内では独自の習慣があると思いますが、私の場合はこんな感じ。

・離陸後シートベルトサインが消えたらスリッパに履き替え。

・荷物入れを開け閉めしないで済むよう、予め必要な荷物は手元に置く。

・搭乗直前にトイレに行き、機内では極力トイレには行かない。

(10時間近いフライトだと1度は行きますが)

・ファーストドリンクは必ずオレンジジュース(最近違うことはあります)

・搭乗前にペットボトル飲料を買っていつでも飲めるようにする。

・毛布は基本開けない。枕共々腰当てにする。

・座席は必ず通路に面した席。

・備え付けのヘッドフォンは使わず、ウォークマンのを使う。

(付け心地と音質が格段に違うので)

・座席は倒さない。後席が空席か幼児の場合のみ倒すことがある。

(昨今、それ程倒す人は見かけないしJALのシートは倒さなくても快適)

・降機の際にはシート及び周辺は可能な限り整理整頓する。

取り敢えず今思い出せるのはこの位。

で、今回から新たに独自習慣に加えたのがこれ。

「食事は「多く余っている方」を頂く。」

食事の準備の際、後ろの方になってくると、概ねいつも2つあるうちのどちらかが必ず足りなくなります。するとCAさんは足りない方のメインディッシュを取りにギャレーに行くわけです。多分、冷蔵状態のを暖めて持ってくるのでしょう。だから時間がかかります。なので今回からは待たずに済むしバランスの調整の一助になる「余っている方」を選択するという行為はいいと感じた次第。実際のところJALに関して言えば結局どちらでも結構うまい。

私は特にJALに関して言えばCAさんを観察するのが好きです(笑) 彼女らの立居振舞や行動パターンを可能な限り見ているのですが、これは外国のCAに較べると格段に素晴らしい。国民の資質の集大成と言っていいのかも知れない。一番美しく思うのは・・・「床のゴミを拾っている時」(笑) 海外に行くようになって28年になりますが、小さなゴミまで拾っているのはJAL以外では見たことがありません。しかも天井の荷物棚の閉り具合を確認しながら床のゴミの有無も確認してるのですから感心です。いわゆる隙のない動き、無駄のない行動パターンです。武芸者としては目の保養以外にも大変勉強になります。

今回も配食の際も彼女らの仕草を見ていましたが、特に今回は片方のメインディッシュが人気らしく、私のところに配食されるまで2回も追加を取りにCAさんがギャレーに戻っていったのを見ました。しかも取りに行かされていた方は見た感じ新人でした。で、大変だろうと思い私の所に来たときにたまたま「多く余っている方をお願いします」と言ってみました。その時は新人さん本人ではなく、ペアで配食していた先輩CAがちょっと礼を言ってくれただけでしたが、しばらくしたらチーフパーサーさんがやってきてお礼を述べてくれました。曰く、ギャレーでちょっとした話題になったとか。嬉しいですね、そういうのは(笑) 私は正直に新人さんっぽかったのでそれを助けたかったのと、食べ物が無駄にならないこと、CAさんが効率的に働けることなどからそう申し出たと言いました。チーフパーサーさん曰く、新人は今回で国際線は2回目なのだそうです。どうりで初々しかったはずだ。私もJALのCAさんの素晴らしさなど、上記の如く賞賛しましたがあちらも大層喜んでくれて嬉しい限りでした。身のこなしや話し方、立居振舞から割に若いながらなかなか優秀なチーフパーサーのように感じました。着陸する前には新人さんがやってきてまたお礼を述べてくれました。私はあのチーフパーサーさんはとても優秀なようだから色々学んでよいCAになってくださいと激励しました。CAさんに何度もお礼を言われたのは初めてですね。そういう小さな心掛け、CAさんの負担を軽くする心がけはきっと目に止まるのでしょう。国際線は国内線に較べてお客さんと話せる時間が長いのでこれが醍醐味なんだそうです。良く覚えておきます(笑)

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平成二十九年神無月十八日

不動庵 碧洲齋