不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

夜叉が住む

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日々生きていれば夜叉はなりを潜めるも、何かに執着するはずみに、

それは不気味ななりをして姿を現し、狂気のように相手を怨み荒ぶる。

その夜叉にどう応ずるかが長年の取り組みだった。

自らを無にし、悉く流し去って残さず。

夜叉に掴まれ、爪痕を立たさぬために自己を虚しゅうする。

黙して目の前の成すべき事をひとつずつ、粛々とこなしてゆく。

その行いにあっては夜叉も入り込む余地はなく。

そう想う次第です。

平成二十九年弥生二十四日

不動庵 碧洲齋