不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

富士総合火力演習参加に当って

日曜日は息子と陸上自衛隊 富士総合火力演習に初めて行ってきました。

富士総合火力演習とは陸上自衛隊が年に一度、富士山麓の広大な演習場において、各種戦闘車両や航空機を参加させて実弾演習を行い、それを一般市民に見せるというイベントです。

大変人気のあるイベントのために、普通に応募すると30倍ぐらいの倍率なのだそうですが、今回は友人に自衛隊関係のつてがあり、チケットを頂けることになりました。

とはいえ観客数は2万人を超える大変大きなもので、早く行かないといい場所から見ることができないという事で、全日の夜中にレンタカーを借りて出立、駐車場で待機していたのですが、結局ほとんど意味がありませんでした(笑) ミリタリー好きの人、ベテランはちゃんと早く行ける方策を知っているようでした。よって私たちが演習場に着いた頃にはもう半分以上はふさがっている状態でした(笑)。

今回私は駐車場券付きの入場券を手配してもらいましたが、多分一番いいのは前日に出て、夜中に御殿場駅からタクシーで演習場の入口に直接行って待機するのが鉄板のようです。言われてみれば確かに前日の夜中に真っ暗な夜道を走りましたが、数人でとぼとぼと雨の中歩いている集団に幾つも出会いました。

車で行くと駐車場に停めて、そこからシャトルバスに乗るのですが、結局シャトルバスが会場に着くと既にたくさん人がいたという状態なので、電車+タクシーがよさそうです。もしかしたら前泊してホテルなどで早朝にタクシーを手配してもらえるのかも知れません。

霧雨とか小雨気味でしたが、演習場に到着すると曇りでやや晴れ間が見える程度。スタンド席の前の地面に座らされました。少し斜面になっていたので、演習場一望できなくもない。ただし狭いです。雨が降ったら寒いと思い、上着を持って来ましたが意味が無かった(笑) ちょっとでも日が射すと大変暑かった。ただし時折ふいてくる弱い風はまさに高原のそれで涼しいものでした。雨だと思って帽子を持ってこなかったのが失敗でした。場所は傘が禁止なので基本カッパですが、座るためにポンチョがお勧め。私もそうだろうと思ってポンチョを持って来ました。もし快晴だったら、ある意味地獄の釜のように暑かったのかも知れません。それでも帰宅したら日に焼けてました。

会場に着いたのは7時前、始まるのが10時ですから時間がたくさんあります。息子と交替でトイレに行ったりスタンド裏の売店を観に行ったりしました。地面席の場合はクッションなどがあるといいですね。ベテランさんたちはもちろんその辺抜かりなく。私たちは敷物すら持って来ませんでした。幸い大きめのビニール袋があって困りませんでしたが。何せ地面席は詰めて座っているので通路に出るのに一苦労です。背後のスタンド席は我々が来たときは結構空いていたのですが、あれはどういうシステムで座れるのでしょうか。かなりうらやましかったですね。

意外だったのは真夜中でも半袖でも寒くなかったこと。朝などは小雨だったにも拘わらず気持ちよいくらいでした。日中の会場での日射しが強かったので帰宅してから少し日焼けしていたのが分かりました。天候が悪くても日焼け止めとか帽子は持っていった方がよさそうです。また何と言っても山ですから良く晴れていてもカッパは持っていくべきでしょう。

丁度この日に24時間テレビで障害者が富士山を登っていたと知りましたが・・・最大で晴れていたときに富士山が半分弱見えた以外はずっと曇っていました。・・・そんなところを登ったんですか?ちょっとビックリです。

持っていって正解だったのは双眼鏡。ロシア製の大型のものと、小型のものを2つ。大型の方がハッキリとよく見えますが、長時間持っているのが辛く、そして目が疲れて気持ち悪くなります(笑) 小型のもので広い視野で見た方が多分荷物にもならないし、全体的に見渡せると思います。ものすごいマニアでは無い限りは中型、小型のもので十分かと。でもオペラグラス程度では多分意味を為さないほど遠いのでご注意を。

書き忘れましたが、当日は開始前にも演習のための実弾発射訓練があり、本番と同じように車両が出てきて砲撃します。シャトルバスで会場に着いたときからガンガン撃っていてそれはもう凄まじい音と衝撃でした。

総合火力演習は2時間あって、前半は各兵器、装備の実弾射撃を含めた紹介。後半が作戦を擬したストーリーになっています。今回は島嶼奪還作戦(笑) いや、リアリティがあってよろしい。一番最後が戦車の出番ですが、多分最後までいるとかなり混むと見越して、息子がその前に出ようと言い出しました。で、戦車の「敵への攻撃」は少しだけ見て終了20分前に会場を後にしてシャトルバス乗り場に向いました。同じ事を考えている人は多いようで、それなりに多い数の人もシャトルバスに乗り込んでいましたが、取りあえず待たずにバスに乗れて、駐車場に戻れました。言うまでもなくほとんどの車はまだあり、早い方でした。ただ割に仲良く情報交換をした隣の車の家族はもういませんでした。

演習終了後には車両などが展示されて近くで見ることができるそうですが、息子は早く帰りたかったようです(笑) いや~この冷め方、うらやましいな。全部見て帰ろうとすると多分、相当長い時間、シャトルバスやタクシーのために待たされると想像します。ま、好きな人には外せないのでしょうけど。

総合火力演習開始前の訓練の砲撃と前半で満足して、やや早めに帰った方がよさそうです。

以上富士総合火力演習参加に当っての備忘でした。

平成二十八年葉月三十一日

不動庵 碧洲齋