不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

建国2676年に想う

ここ10数年ほど、2月11日になるといつも腹立たしく感じることがあります。

それはこの日の名称である「建国記念の日」です。

変だと思いませんか?「建国記念日」ではなく「建国記念の日」なのです。

「の」が付く方が正式です。

そこに到る沿革がWIKIPEDIAに記載されているので転記します。

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建国記念の日」と定められた2月11日は、かつての祝祭日のひとつ、紀元節であった。紀元節は、『日本書紀』が伝える初代天皇である神武天皇即位の日として、1872年(明治5年)に制定された[2]。この祝祭日は、1948年(昭和23年)に制定された国民の祝日に関する法律附則2項で、「休日ニ關スル件」(昭和2年勅令第25号)が廃止されたことに伴い、廃止された。

紀元節復活に向けた動きは、1951年(昭和26年)頃から見られ、1957年(昭和32年)2月13日には、自由民主党衆議院議員らによる議員立法として「建国記念日」制定に関する法案が提出された。しかし、当時野党第1党の日本社会党保守政党の反動的行為であるとして反対した為、衆議院では可決されたものの、参議院では審議未了廃案となった。

その後、「建国記念日」の設置を定める法案は、9回の提出と廃案を繰り返すも、成立には至らなかった。1963年(昭和38年)6月20日には、衆議院内閣委員会において、委員長永山忠則が法案の強行採決を行ったが、これに抵抗した社会党議員らに体当たりされ、入院するという一幕もあった。結局、名称に「の」を挿入した「建国記念の日」として“建国されたという事象そのものを記念する日”であるとも解釈できるようにし、具体的な日付の決定に当たっては各界の有識者から組織される審議会に諮問するなどの修正を行い、社会党も妥協。1966年(昭和41年)6月25日、「建国記念の日」を定める祝日法改正案は成立した。

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今でもそうですが、社会党は国に対する敬意も愛着も持たないような不敬な発言が目に付きますが、今で言うと民主党のような勢力だったのでしょうか、当時の野党第一党だった社会党が国家の起源に関わる祝日の制定に堂々と反対を唱えていたという事実に衝撃を覚えます。そのためこれが制定されるのに10年以上もかかり、かつ他の祝日のような普通の名称にもならなかったというあり得ないような状態でした。

私は愛国者ですが、民主党共産党、その他野党に票を入れる人がいる事実を否定しませんし、多種多様な価値観念の共存と調和こそが民主主義政治の体現だと思っています。まあ、色々な人がいてこそバランスのある国家が形成されると思っています。現実的に全体主義者、国家主義者は常に否定的な評価が加えられる事実があります。昨今見受けられるような知能も知恵も見識も欠けたような右翼まがいの輩を見ると吐き気すら覚えますが、自分の国を讃える日の制定に反対するとはどういう了見なのか、当時の政情を疑わざるを得ません。

今では「神武天皇」なる人物は歴史的には実在しなかったという説が有力ですが、皇室の人たちも人ですから当然先祖はいます。歴史的にハッキリしたところからカウントしても世界最古の王族であることは確定していますし、皇室でも初代を神武天皇と認めて今上陛下も125代を名乗られていらっしゃいますし、言うまでもなく日本は世界最古の国家です。西暦に660年を足した数字が日本の年齢に当ります。今年は2676年になります。

気のせいか毎年同じようなことを言っていますが、祖国に敬愛の念を持たぬ人は反日と言われている中国や韓国、北朝鮮ですら軽蔑されます。祖国を愛さないことは世界のどこでも奨励されていません、当たり前すぎるぐらい当たり前の真理ですが。

よその国ではいざ知らず、日本では日本イコール皇室、もっと言えば天皇陛下です。日本という国を体現されているのが神代から脈々と続いている皇室の血です。だから皇室の日本は不可分です。

私は現行憲法の在り方にはいささか異議を感じますが、それでも一番最初の文言はなかなか言い得て妙だと思いました。

第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

これは大日本帝国憲法に比べてもなかなか優雅な表現方法ではないかと思っています。

第1条大日本帝国万世一系天皇之ヲ統治ス

そもそも明治時代から終戦までの天皇の在り方が例外的だったのですから、もしかしたら現行憲法の表記の方が国民の受け止め方に近いのかも知れません。

国を愛する方法はいろいろありますが、一番間違いないこととして、国民は今上陛下の御心をできるだけ深く、できるだけ広く汲み取った上で、その通りにするよう努力し、各々人として徳を積み精進する、とか。

もちろん私たち世俗は国防も外交も経済活動もやらねばなりませんが、陛下の御宸禁を安んじることを旨とすれば概ね良いかと思っています。

反日的な存在を一括りに汚い言葉で罵ったり、犬も食わぬような自画自賛をありがたがるような次元の低いことでは決してないはずだと思っています。日本民族1000年の大計を俯瞰できるようになるよう努力したいものです。

・・・その上で、神社に行ってお参りしたり、できたら教育勅語などを読んでみることは有意義ではないかと思う次第です。・・・

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初代 神武天皇

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第125代 今上天皇陛下

慎んで我が国建国2676年を祝します。

平成二十八年 丙申 如月十日

不動庵 碧洲齋