不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

不完全で当たり前

昨日は息子とテレビ初公開の「ドラえもん・スタンドバイミー」を観ました。

以前、DVDでも観たことはあるのですが、なかなか素晴らしい作品だったので今回また観ようということになりました。

科学的には息子にとってはツッコミ所満載で、夢がなさ過ぎ(苦笑)。ただ、そういった道具を開発しようという意気込みみたいのはあるようです。

最近はC言語に大変凝っているせいか、自分の持てる科学知識を駆使して、ドラえもんひみつ道具について見解を述べていました。航空力学(夏休みの自由研究でした)や素粒子論、相対性理論を持ち出してきたので参りました。

またのび太が毎回0点を取るというのも許せないらしく、「普通、どんな悪くてもジャイアンぐらいが普通だろ」とのことでした。そりゃそうだ。

ただし一生懸命に勉強すると意外にも集中力があり、短期間で上達するのだから素質はあるのだとか。やる気と言うキーワードは夏休みの宿題に重なるらしく、息子的には気に掛かるもののようでした。

どこで聞いたのか、プラセボ効果でもいいからそういう薬がないものかと、とんでもない事まで言い始める始末。全く困ります。

息子的に唯一気に入らなかった点があったようです。

それは"出木杉くん"の存在。(笑)

息子の評価は「見ているとむかっとくる」(笑)

説明に曰く「容姿端麗、スポーツ万能、学力優秀、人格寛大でウィットがある」という、いわゆるパーフェクトな人間。

息子は「ドラえもんを含めてみんな不完全な状態で頑張っているから面白いのに、1人だけ完全な人がいたらつまらないじゃん。」ということのようです。

故にしずかちゃんがのび太を選び、出木杉くんが振られた理由をしゃべったとき、息子は嬉しそうでした(をいをい)。

息子はあらゆる存在が不完全で当たり前、不完全なものどうしで美しい調和を取ろうとするこの宇宙の在り方こそが尊いと考えているようです。

画像

平成二十七年葉月三十一日

不動庵 碧洲齋