不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

父の日

昨日、息子と買い物に出掛けました。

あと1ヶ月後に迫ってきた、豪州ホームステイに持っていくスーツケースを買いに行くためでした。自宅にある私が使っているものでは少々大きいので。

北千住の東急ハンズに行くと、たまたまそこで「6/21 父の日」というポスターを見つけるとばつが悪そうに「うわ~何も考えてなかった。じゃあ今日は皿洗いとお風呂掃除やるね」と言いました(苦笑)。家事を手伝ってくれるのは何より助かります。

私自身、父の日に何かした記憶があまりありません。母の日も学校で何か作ったものをあげたぐらいだった気がします。教育には結構なお金をつぎ込んでもらった割にはなんとまあどえらい親不孝者だったかと今になって大いに反省しています。

父親に少し恩返しができたことがあるとすれば、孫の顔を見せてやれたこと。3年に満たない年月でしたが、こればかりは嬉しそうでした。

「気配り慎重に」たった6文字ですが、これは私が20歳で留学するときに、寄せ書きに書いてくれた言葉です。もう四半世紀前の言葉ですが、未だにこれ以上のアドバイスにはお目にかかれません。父の深い洞察力にはひたすら頭を垂れ、自分の浅慮を恥じるばかりです。

息子にとって自分がどう映っているのか、私に限らず父親として自覚のある人はこの視点を戒めにしている人は多いと思います。これあるからこそ嬉しくもあり辛いことにも耐えられるのではないかと思います。特に父の世代と違って何をするにも見通しが明るくない時代ですが、それを子供の世代に及ぼさないようにするのが、我々大人の使命ではないかと思う次第です。

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平成二十七年水無月二十二日

不動庵 碧洲齋