不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

戦国ストリートin沼田2014に出陣

昨日は今年最後の時代祭に行って参りました。

行った先は群馬県沼田市。どちらかというともう日本海に近い程、北側です。

沼田市では第3回目となる祭り「戦国ストリートin沼田2014」が開催されました。

私は第1回目から声がかかっていていたのですがなかなか折り合いが取れず、今回やっとの参加でしたが、一緒に参加した同門は偶然にも5月に行われた所沢市にある滝之城祭りにも出ました。因みに彼は日系4世で、おじいさんはかの有名な第442連隊に所属していたそうです。第442連隊とは第二次大戦中に日系人の兵士によって編成された部隊で、人員は半分が戦死か戦傷を負うほどの大打撃を受けつつ、米軍の中では今に至るまで最も多くの勲章を与えられた部隊として知られています。「ベストキッド」に出てきた「ミスターミヤギ」さんもこの部隊に所属していました。同門の誇りたるやすごいもので、今の日本人にもっと見せたくなるほどです。彼自身、自分に流れている日本人の血が何よりの宝のようです。それ故に1年に2回も甲冑を着て練り歩けることに大変感銘を受けたようです。

今回は彼の米国での同門2名、私を入れて計4名で車で移動。あいにくの天気でしたが予定よりも2時間早い9時前に開催地に到着しました。多分天気が良かったら紅葉シーズンのために混んでいたのでしょうが、やや混んでいた程度だったのは幸いでした。

沼田市というとあまり名前も知らない群馬の山間の市ですが、行ってみてビックリ。市街地全体が天然の要塞になっています。三方を川に囲まれ(しかもそのうち二つは渓谷のような感じです)1キロ程度の1方は山になっています。さすが真田の城だなと、つくづく感銘を受けました。

今回で3回目だという祭りですが、なかなかどうして市役所や商工会議所、観光協会の皆様の連帯感や手際の良さにはほとほと感心しました。もう何十年も時代祭をしてきているような手際の良さです。やはりこれも真田の殿様の御威光なのでしょうか。何年も時代祭をしていても、要領の悪い地方団体は普通にあります。

再来年の大河ドラマ真田丸ということで、ここ真田幸村のお兄さんの所領であった沼田でも大変な熱の入れようでした。私も今度、真田太平記を読んでみようかな。今まで結構好きな武将でしたが、物語はあまり読んだことがなかった。

各チーム毎に着替え用のテントまであり、配布物やミネラルウォーターには戦国無双のキャラにもなっているのでしょうか、真田信之の絵が描かれていて、レア感たっぷりです。しかも実行委員会の一番上の方もちゃんと挨拶に来て頂いたり、スタッフの方々も口を揃えて「来て頂いて有難いです」と言って頂けて、こちらが恐縮するほどでした。昼食のお弁当が大きかった。私は無理して全部食べましたが、結構なボリュームでしかもなかなかおいしかった。この祭りは大きくなりますよ、きっと。

修理の甲斐あって装備は万全。撥水スプレーを付ければ良かったかなと言う程度。

今回は珍しく面頬を付けました。久しぶりだったので自分で付けられなかった(苦笑)。

面頬はちょっと改良の余地ありです。

天気はぱらぱら雨が降っていましたが、私は基本、傘を差したりカッパを着ません。甲冑は雨に濡れますが、観光に来ている方々がいい記念になるような写真を撮ってもらうためにそういうものは使わないようにしています。あと個人的にあまりカッコよくないので(笑)。

私の前には真田十勇士が歩いてました。高校生だそうです。

まさか背後を歩いている甲冑武者が本物だとは思いも寄らないだろうな。

開始前に少しウォーミングアップ、こういうときに色々体術の動きを反芻したりします。

今回は雨も降っているので、どうなるかと思いましたが、幸いぱらぱらと断続的に降っている程度で。

商店街をずっと通って愛宕神社まで。そこでちょっとした寸劇とカップルを城主と小松姫に見立てた三献の儀を行いました。雨もしとしとと・・・。巫女さん装束の中学生の女の子たちの舞が良かった。ああいう格好をすると女の子は皆、一段と可愛らしく見えるものです。(もともと容姿に優れた女の子たちであったことは言うまでもありませんが)

それから雨の中。小学校まで引き続き行進。校庭で火縄銃の実演がありました。

さすがに実演中は配られた傘を差しました。私と同門、そして雷音丸殿以外はすでにカッパを羽織っている状態。

火縄銃の実演をしてくれたのは真田鉄砲隊の方々。8名というなかなかの人数です。雨天での実演と言うことで興味がありました。ビニール袋で厳重に防水された火縄銃を持った方々がテントから出てきて、やはり予め用意されたテントの下で展開。装填準備をして斉射!意外にも1丁が発射不良でした(最初は分からなかった)。見たところ雨対策は厳重だったのですが、それでも火薬がしけてしまったようです。2回目も同じように1丁が発射不良でした。驚きました。火縄銃はこんなに雨に弱いとは。傘を差していれば雨天でも撃てるなどと言うレベルではありません。ちょっとした小雨でも傘を差していても撃てないレベルです。意外でした。大口径の「国崩し」迫力がありました。以前どこかで見たことがあります。

それからメインステージに戻ります。小学校は城跡に建てられていて、正門は木組みのイカす門でした。

実演の待機中にたまたま隣に巫女さんの女の子たちがいたので色々話しましたが、近くで見るとみんな本当に可愛らしい。去年なども同じ役をしたようです。

メインステージに戻り、式典を終えてからその格好で幾つか買い物。近くの農業高校で作ったというお米を買いました。女子高生が一生懸命に呼び込みをしていたのでついつい(笑)。女に甘いと言われる所以です。

今年は雨天のためあまり武術的な動きを楽しめませんでしたが、鉄砲の弱点が分かったのと、沼田の要害を知ったこと、なによりも祭りのクオリティの高さを知ったことでよしとしました。

帰路は東北自動車道まで行き、羽生サービスエリアに立ち寄りました。江戸時代を模したデザインです。夜の方が雰囲気があっていいです。

沼田は関東圏内では格段に遠い場所でしたが、来年も機会があったら行ってみたいと思います。

写真は今はこれしかないので後でブログに追加します。

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平成二十六年霜月十日

不動庵 碧洲齋