不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

和顔施のこと

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今朝方、衝撃的なニュースを目にしました。

あの米国俳優ロビン・ウィリアムズ氏が自殺してしまったと言うこと。特に私は彼のファンというわけではありませんでしたが、彼が出演した映画を見た時は例外なくよく笑わせられました。

共演者たちの話しでもロビン・ウィリアムズさんは人を笑わす天才だったそうです。

ニュースではうつ病を患っていたとのこと。

私も知り合いに何人もいます。

私自身もうつ症状を起こしたことがあるのでそういう気分になることについてはよく分かります。

何が彼をそこまで追い詰めてしまったのか。

返す返すも残念です。

御布施というと普通の人は葬式の折にお坊さんに手渡す、葬式代の一部と思っている人が多いようです。(それはそうなんですが)私のようによくお寺に行く人には何かの節目や特別な提唱や法話、禅の指南を受けた時などに御布施を出しますので、比較的よく行うことです。

御布施は一般人から僧侶に渡すお金とは限らず、普通に人から人に慈悲心で渡すもの全般を指します。御布施には以下の種類があります。ちょっと面倒なのでウィキからコピペします。

財施:金銭や衣服食料などの財を施すこと。

法施:仏の教えを説くこと。

無畏施:災難などに遭っている者を慰めてその恐怖心を除くこと。

和顔施(わがんせ):笑顔をひとに見せることが、それを見る人に幸福感を届け、一種の布施を行っていることになる、という考え。

言辞施(げんじせ):「和顔愛語」の愛語に相当。言葉で相手を傷つけないように気をつけること。

2番目などは本職の僧侶がすべきものでしょうが、それ以外は一般人でもできそうです。

そういう意味ではロビン・ウィリアムズさんは映画を通じて和顔施をたくさんした方に相当するのではないでしょうか。

私自身も禅をするようになってからは常に微笑を含み、なるべく(あくまでなるべく)相手にとってプラスになる言葉だけを言うように心掛けています。

これは相手に良いと言うよりも、自分が救われているという実感がするのは事実ですね。不機嫌な態度で攻撃的な言葉を撒き散らすと周囲が迷惑するのはもちろんですが、自分自身がもっともっと深くて暗い穴底に落ちていくような感じがします。

ロビン・ウィリアムズさん主演の映画は本当に人を笑わせて、しかもよく考えさせられるものが多かったように思います。休み中に機会があったら彼の映画をまた見返してみたいと思います。心よりお悔やみ申し上げます。

平成二十六年葉月十二日

不動庵 碧洲齋