不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

小保方さんの会見に思ったこと

私は専門外ですのでよく分かりませんが、最先端医療技術も例に漏れず、どの国もしのぎを削っていて、どれだけ早く特許を取るか、どれだけ秘密を守れるかと言うことに苦心しているそうです。

パクことに関しては中国韓国のみならず、欧米だって結構悪辣かつスマートにやってます。日本人もやってます。ただ日本人は正直の上にバカが三つぐらい付くような国民なのでしょう。ここ30年ぐらいはやはりマネされることの方が多く、パクった相手にもとんでもなく甘いようです。しかし長い目で見たらそれは盤石の信頼性を築いているので、やはりよい方向に働いているとは言えますが。

今回、小保方さんたちが肝心なSTAP細胞を造れたという点をぼかして言ったのはもしかしたらそう言うこともあるのかなとも勘ぐったりします。白を黒というウソのためにここまで大きな騒動になるとは考えにくいですし、海外の科学雑誌もバカじゃないですから、ないものをあると言うことに瞞されるとは思えないのですがいかがでしょう。

個人的にはSTAP細胞はあるような気がしますが、小保方さん自身は本当に何でもキッチリできるタイプではなかったのかも知れません。そういうことも相俟って、今回はこのような大騒動になったようです。

30歳足らずの若い女性に対してそこまでするかというようなマスゴミの攻撃に、正直引きました。他人に大損させたり、死なせたり怪我をさせたわけではないのだから、そこまでしなくてもと思います。社会が寛容でなくなってしまったのか何なのか。サディスティックな攻撃性を以て我が身の不幸や理不尽さを忘れようなどと言う愚かしい考えは、酒飲みや麻薬使用者の理論と同じです。メディアにやり玉にされた著名人を一緒になって手厳しく批判して楽しいですか?

私は基督教みたいに何でも許すとかそういう主義は持ち合わせてませんが、寛容さが欠如した社会が不快なものであること、明るくないことは想像に難くありません。寛容さが欠如した社会は例えば一番ひどいと北朝鮮だったり、一歩下がって中国や韓国のような社会ではないでしょうか。私はそれを恐れます。それらの国はギスギスしていて決して住みやすくない。これは外国人が言っていることではなく、当事国の国民が言っていることです。日本をそういう国にしたくないと思います。

インターネットは視野を広げるはずですが、どうもそのようには働いていない、もしくはそのように利用していない人をよく見かけます。人がどんどん狭量になって誰もが何も許せなくなってきているような感じです。日本人の実績や言動は世界的に歓迎されることは多い。どこに行っても大抵は悪い待遇ではないことが多い。しかしそうで無い国もたくさんあると言うことを知るべきです。文化や民度の関係からそうで無い国の方が多いかも知れません。要するに日本のような民度である国の方がよほど特殊なのです。そういう国民が自国にあって互いに和を尊ばないのはいかがなものか。

若い人たちにはなるべく多くの機会を与えるべきです。努力している人にはそれに報いがあるよう、手助けをするべきです。努力せずに他人の批判ばかりする人がいたら、それは社会で厳しく注意するなり教育すべきだと思います。それが社会の役目であり、日本全体をより高くできる機会ではないかと思います。

私は今回のことで息子に尋ねました。絶対に失敗しない生き方と、失敗を許してもらう生き方、どちらがいいのか。息子にはよくよく考えるよう言いました。私は日本人のような国民性であればこそ、性善説あっての後者がいちばん、品格を高める方向性ではないかと思っています。ま、これは国によってはそんなことをしていたらやっていられないこともあるのでしょうけど。

まあ、これで本当にSTAP細胞がなかったら、これはこれで非常に大きな信用を失ってしまいます。ある程度、マスゴミや世論を納得させられる報告が上がるとよいと願っています。

平成二十六年卯月十一日

不動庵 碧洲齋