不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

はじめて雅楽を聴いた

昨夜、フェイスブックの友人から招待されていた雅楽の演奏会のために息子と中目黒まで行きました。日比谷線の終点まで行くのは久しぶりです。

主催者の方ももちろん雅楽をしますが、その日のゲストは本物の宮内庁雅楽担当職員さん。お名前は豊剛秋さん。元宮内庁楽師で音楽家東儀秀樹さんもそうですが、元宮内庁楽師というのはイケメンぞろいなんでしょうか、衣装も平安時代の貴族が着ていたような着物でホントにカッコよかった。

ちょっとおもしろかったのは豊さんは天皇誕生日を「天長節」と呼んでいたこと。宮内庁ではまだそのように呼んでいるんでしょうね。趣があっていいと思います。年配の方は何でもなかったようですが、若い方は「?」でした。(笑)

雅楽はCDやテレビなどではよく聴いていましたし、大きな神社では氏子さんたちが練習しているのも聴いたことはありますが、全然レベルが違います。格段のうまさです。笙にしても、今まで聴いたことのある音色とは断然違い、衝撃を受けました。とんでもなく神秘的というか、美しいというか。これがプロの音色なのかと、ため息が出ました。

今回演奏した方は3名で、上記のゲストの他、主催者の岩佐堅志さんともう一人、若い女性が演奏していましたが、言うまでもなく3人とも息がぴったり合って素晴らしかった。雅楽は1000年以上の歴史があり、ユネスコ無形文化財としても登録されていて、世界で最古のオーケストラなのだそうです。しかも源流は韓国や中国というのですから、流れとしては2000年とかそのくらい古いものですからため息が出ます。

雅楽は不思議です。生で聴いたことがないのに、どこか遠い昔、聞いたことがあるような錯覚を感じます。日本人としての太古のDNAが呼び覚まされるような、というと大げさかも知れませんが、まさにそんな感じです。息子も真剣に聴いていました。

次回は7月22日だそうです。今度は海外の同門も連れて行ってみたいと思っています。

平成二十六年卯月二十三日

不動庵 碧洲齋