不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

お客様は何者じゃ?

土曜日の夕刻に帰国しました。

日本に帰ってきてやはり思うことはサービスの良さ。

目の届かないところにまでカンペキに行き届いているという感じです。

航空会社はデルタ航空でしたが、今回一緒に行った社長の席に黒人の母子が既に座っていました。社長は私より二つ後ろの席です。

話を聞くと、親子離ればなれの席だったので代えてもらったとか。

CAに尋ねると、「ちょっと待って」でしばらく放置され・・・いつまで経っても戻ってきません。結局私のすぐ後ろが空いていたので社長はそこに座ってしまいました。

照明を消そうと思ったのですが、スイッチの類が全くなく、多分正面のモニターがタッチスクリーンなのだろうと想像していましたが、離陸直前になって「OSがフリーズしたので再起動します、20-30分ほどお待ちください。」でも結局、離陸してしばらくたった頃、1時間以上過ぎてから使えるようになりました。

これには乗客の何人かはイラついていました。

で、早速視聴しようという時にCAさんがイヤフォンを配ってくれました。よく見る2ピンのやつです。

・・・でもモニターのジャックは1ピンなんですけど・・・

過半数の方は自分で持っていたスマホや音楽プレーヤーのイヤフォンを挿していましたが、それ以外の人は一体どうしていたんでしょうか、復路も同じ2ピンを配られました(苦笑)。私も結局、往復共に自分が持っているウォークマンのイヤフォンを使いました。

ブランケット、すんごく薄くてほとんど用を為していない感じ。

機内食、我が家ではこの世には「おいしい食べ物」と「有難い食べ物」しかないという教育をしていますが、デルタ航空のはスバリ「有難い食べ物」でした。大変失礼ですけど、アエロフロート航空の方がずっとうまかった。どういうこと?

着陸時、これでパイロットの技量がかなり分かるのですが、これもアエロフロートパイロットの方がずっとうまい。往復共に国際線のパイロットにもかかわらずバウンドがひどかった。アエロフロートはもっと滑らかだったぞ。もう一度勉強し直してください。

入国のためのセキュリティチェックの厳しいこと。ロシア並みになっていました。これはホントに参った。修学旅行できていた高校生なんかは滞在するホテルの住所が分からないとかで入国カウンターの前で混乱していました。

ホテルはハードロックホテル、多分高級な方なんでしょう。一応そつない対応でしたけど・・・いちいちカジノのど真ん中を通らないとホテルの部屋に行けなかったのがいやだった。しかもチェックカウンターとホテル入口が大きなホールを挟んで反対にあり、そのホールがいわゆるカジノになっていました。入口分かりにくい!要するにカジノで金を使ってから入れって事か?

さすがにホテルはいい部屋でしたが、エレベーターはカードキーを挿さないと使えないし、1階の名称が"LEVEL C"なんでCか分かります?これカジノの"C"なんです。いちいち1階に着く度(ボタンも他の階とは違う電光式になっていて”CASINO!"と表記されている)"LEVEL...C!"と音声が出るので余計うんざり。

ホテル内はちょっとしたショッピングモール+カジノみたいになっていて、賑やかですけど私はあまり好きではないのです。

米国全般に言えますが、ベッドが柔らかすぎ。直接照明がなくて不便。ミネラルウォーターぐらいただにしてくれんか。

しかしハードロックホテルの寿司屋さん、ものすごくうまかった。

最終日の昼にレンタカーを借りましたが、丁度昼に行ったら昼休憩中で不在とか。日本だったらおよそあり得ない。30分も待たされた。(予約はした)

MAXで腹が立ったのは最終日6日の午後、二人でフーバーダムに行ったとき。セキュリティチェックでたまたまバックパックに小型のアーミーナイフが入っていたのですが、ダムの最終ツアーがあと3分で始まるというのに警備員から「逮捕するか車に戻してくるしかないな」とにべもなく言い放たれました。どうもこういう状況を楽しんでいるようにも見えました。メチャクチャ腹が立ったので、少々遠い駐車場まで3分少々で往復し、息も切らせずに平然と通りました。警備員たちはすぐに戻れるとは思っていなかったようで、少々ビックリしていた様子。無論通りざまにギロリと睨み付けましたが。キサマラのようなデブにはできんだろうな、と内心悪態をついてしまいました。最終ツアーでしかもその程度は預かれなかったのか、そういう柔軟な対応ができないことや、「お客様」という視点が欠けている辺り、日本の方がかなりましですな。このことは後で英文でも書こうと思います。

出立当日は特に問題はありませんでしたが、往路と違って経由地がシアトルになり、しかも荷物のピックアップが要らなかったのですが、行きと違うので少々不安でした。しかもシアトル空港であっちこっち移動させられたし・・・。

出国はあっけないほどに簡単でした。これもアメリカの現実。

シアトルで3時間があっという間に過ぎて再び飛行機。背後から不穏なオーラが。若い白人男性ですが、挙動がやや不信。その背後に社長が座っていたので何かあったら知らせてくれるでしょう、ということで。

おもてなし、というのはやはり日本人ならではの素晴らしいセンスだと思います。

平成二十六年弥生十日

不動庵 碧洲齋