不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

人種差別は絶対

浦和レッズの「JAPANESE ONLY」について。

どの記事を読んでも理由がいまいちハッキリしない事件です。

英語がよく分からずに書いたのならそれもよくないし、差別のつもりで書いたのならもっと悪い。どちらにしても悪い。

日本に人種差別が全くないとは言いません。

日本に定住している日本以外の国籍の人に対して差別は確かにあるように思います。

とはいえ他国に比べて比較的寛容な方ではないかと思います。

世界でもたった三つしかない、反日国家の国民が店に来て多少お行儀が悪くても日本人は忍耐強く接客するでしょうし、礼儀にかなっていたらそれこそ積極的に受け入れるのが日本です。

実社会においてはネット上ほどにはひどくありません。ま、これはそれらの国でも同じなのですが。

私は米国と豪州で数回、人種差別を受けたことがあります。いや、気分が悪かったし、どうにもならなかった。ある意味人種差別って絶対的なものがあります。肌の色とか国籍で差別されたらいい訳ができません。幸い、日本人を悪い意味で差別する国などは見つける方が難しいのですが(あ、日本の周りだけって事で・苦笑)、一括りに黄色人種となると日本人だけが品がよくてもそれ以外が悪いとやはり悪く見られます。黄色人種としてそういう要らぬ苦労しているのは日本人が多いですね、基本的に。

一番腹が立ったのは豪州勤務の時、銀行で受けた嫌がらせ。銀行員の若い女性が私が言っていることがよく分からないと適当にあしらわれました。もちろん今ほどには英語は話せませんでしたが、日常会話かそれ以上には十分に話せる程度、というかちゃんとその時も仕事に使えてましたから、どうして言っている意味が分からなかったのかが分からない(苦笑)。改めて豪州人スタッフを引き連れて銀行に文句を言いに行くと、マネージャーとその上ぐらいの人が来て私と同州人スタッフの話を聞き、顔を青くしながら平謝りでした。まあ、悪いと言うことぐらいは認識しているんですね。お金は人を差別しませんよ。

・・・そういうことですから心ある人は率先して人種差別を徹底的に否定して欲しいところです。私が所属する当流なんか世界何十ヶ国から同門が来日してくるのです。人種差別が少しでもあったらやっていけません。人種もそうですが、障害者や社会生活レベルでも差別があってはいけない。なかなか難しいですが、そういう気持ちは強く持つべきです。

いつも息子に言っています。故に私も輪をかけて守ります。

人が差別されることがあるとしたら、それはその人の心根の在り方、その人の人格の醜さで差別されるべきだと言います。

ステータスの色分けを守りたいが為に差別をするように思います。

白人なら色の白さ、金持ちならモノの豊かさ、一部の日本人は世界から褒められている血統を誇りたいのでしょうか。しかし差別することではステータスは守れません。他を排撃するヒマがあったら自らを磨くこと、それありきだと思います。

そもそも他を排撃するほどヒマがある人は、つまりそういうレベルの人だと言うことです。

線を引くことは愚かなことです。自ら持てる自分の色を放ち、磨けば自然に色は異なる、そういうものだと思っています。自然には無数の色がありますが、それらの色は相対的に色づけされているわけではなく、自ら持てる色を十二分に発揮している結果ではないでしょうか。故に花が美しかったり、景色が美しかったりするような気がします。

いつも言ってますが日本は和の国です。くれぐれも品位を貶めるような差別だけはしないようにしたいものです。

平成二十六年弥生十三日

不動庵 碧洲齋