不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

クワガタその他

昨日は朝食後に息子と二人で掃除をしてから、クワガタの餌をやったり、湿度を与えたりしました。7月末に捕獲してから4ヶ月になります。1寸足らずの虫ですが私には仏性がいっぱい詰まった、尊いもののように感じました。

息子にもそれを感じたのでしょうか、ぽつりと「生きているってことはそれだけでもすごいことなんだね。」となかなか味のあることを言っていました。野良猫が必死に餌を食べる様、クワガタが夏を遥かに過ぎても生きている様、この生命の営みに、息子が何をか感じてもらえたら嬉しく思います。

その後、お待ちかねのラジコンヘリを飛ばしに、近所の遊水池公園に行きました。

今時は4000円程度で飛ぶラジコンが手に入るんですね。いやいや時代は変わったものだ・・・などと思っていたのですが、なかなかうまく飛ばない。

よく考えてみたら手の平サイズのヘリコプターです。微妙な動きなどは高性能なジャイロセンサーがなくては姿勢を保てませんし、ローターの反抗力もうまく調整してないと機体が回ってしまいます。「冥土因チャイナ」ではそういうことを期待してはならないと言うことがよく分かりました(爆)。取りあえず慣熟すると飛び上がって着陸することだけはできますが、前後左右には全くコントロールができない(苦笑)取りあえず飛んで降りるだけが限界のようでした。ま、息子も中国製と言うことで十分納得してました。

ちなみにこのヘリ、夜坐禅会から帰ってきたら、どこかにぶつけてとうとう全く動かなくなってしまいました。そういえば数年前に景品でもらった中国製の車のラジコンも、動かして最初に壁にぶつかったら、それきり動かなくなった。まあ、中国製ですから。

昼から出かけました。ドイツ武友の1人が甲冑を買いたいとのことで、丸武産業神田店に行ったのですが・・・前回に続きまたお休み。日曜日に休んでどうするんじゃ!と少々キレかけ、あやうくショーウィンドウに蹴りを入れたくなりました。

ま、仕方ないのでその後武友たちと寿司店に入って寿司を食べながら武道談義など。聞かれたからと言うこともありますが、久しぶりに私のささやかで薄っぺらな武道論について熱く語ってしまいました。

その後、坐禅会の為に彼らと別れる。

エラくイレギュラーな時間に数貫ほどですが寿司を頂いてしまいました。坐禅の前には普通そんなものは食べませんが、たまたま体調が良くなかったのか、始まるまでトイレに行きたくなったり、腹が鳴ったり。坐っている間はさすがにそういうことはありませんが、逆にそういう負荷がかかっている方が集中できるのが坐禅です。例えば坐るにはとても寒い環境の方がよい。まあ、人もひどい環境に住んでいる方が文明の進歩具合も早いようですから、ある程度負荷は必要なのでしょう。提唱と茶礼ではいつも以上に素晴らしい話が聞けました。

また、その折、私の修行の進み具合が非常に早いという、思いがけない言葉を頂き、喜びが炸裂しました。自分ではいつも泥沼に足を取られて鈍牛のような遅々とした歩みにしか感じられなかったので、師の言葉は本当にありがたいものに感じました。帰宅してからFBの同年で武芸者で禅僧の友人にこの旨をメッセージしたところ「そのように苦しむのも悦ぶのも、命が燃え輝いている証拠。ありがたいことと存じます。時々刻々新たな世界の連続で輝いています。」という返事を頂きました。この短い言葉の中に在る深みにも感銘を受けるものが多々あり、結局蒲団に入って内観法を施しても朝2時ごろまで眠れませんでした。こういうことは初めてです。同じ歳でも及びも付かぬほど遥かに高いな~、私にしては珍しく素直に感嘆してしまい、仰ぎ見る高さに感動を秘めつつやっと寝付いた始末でした。こういう方々と知り合えて交流が持てる現代の科学力にもいつもケチばかり付けず、感謝したいところです。

平成二十五年霜月二十五日

不動庵 碧洲齋