今朝、家を出る少し前に息子が言いました。
「草食系男子って結婚もしないんだって。」
テレビのニュースでも見ていたのでしょうか。
「でもさぁ~、結婚しなかったら少子高齢化になっちゃうじゃん。」
息子の意見につい苦笑してしまいました。
「少子高齢化になると何が困るんだ?」
「子供が減ったら日本がなくなっちゃうし。未来がなくなるじゃん。」
至極まともな意見です。
「そうだな。アメーバからサルまで、子孫を残さなくていい自由なんかないのに、人間だけは結婚しない自由があるな。」
「それはおかしい。自然じゃないよ。」
「いやいや、人間も自然から生まれてきたからそれはないけど、人間だけに子孫を残さない選択があるというのも神様からの命令なのかも知れない。そこで滅んだら、それもまた運命とか。」
「あ~俺はそういうのはいやだな。」
私は声を潜めて「結婚は絶対にした方がいいけど、よく祈ってよく相手を見て、十分すぎるぐらい考えてから結婚した方がいいよ。」とアドバイスしました。息子は何をか理解したのか、ニヒルに笑ってうなずきました。
子供が減ると人口が減ります。
残った子供が草食系ばかりでは、赤子がアフリカの砂漠に放り出されるようなものです。
この世界では(特に日本の地理的な場所としては)、草食系では生き延びるのは少々難しい。近代国家になってわずか120年で、やりたくもない、しかし不可避だった数倍-数十倍も大きい大国と3度も戦う羽目になりました。(平均すると40年に1回であることをお忘れ無く!)まあよく今まで日本が生き残れたものだと感心せずにはいられません。いうまでもなく今までの日本人は欧米人が舌を巻くほどに優秀で勇猛果敢でした。しかしそれは今の日本人への評価ではありません。残滓や遺産に取りすがっているのが今の私たち。
ここいらでまた、本気で復興しないことには、これから先、日本が生き延びるのは難しい気がします。中国が崩壊して朝鮮半島が内戦状態になった時、日本が今のままの日本でいられるか?難しいようにも思います。
人が多いことほど現状打破に向いた解決策はありません。特に今の日本では。中国では一人っ子政策が緩和されるということらしいですが、そうしても共産党政権に対する風当たりが和らぐとは到底思えません。経済状況を見る限りでは、何もなければ後10何年ぐらいは持つそうですが、何かあったら急速に崩壊します。要するに砂上の楼閣にあると言うことです。砂上の楼閣は何もなければだいぶ保持できることを明記しておくべきですが、一旦事あらば、実にあっけない。中国の社会はまさにそんな感じです。韓国は基本貿易が成り立たないとどうにもならないので語るにも値しません。そして世界トップクラスの不良国家と双子です。そういう国が隣国である日本が、無為無策でいいはずはありません。
息子は日本がなくなるという意味は、そういうことも含めて言っています。(いつも中国の脅威についてはよく話すので)
そう考えると「教育勅語」は今更ながらよくできた勅語だと感心せずにはいられません。
草食系大いに結構ですが、数が減った子供の双肩に日本の未来がかかっていると思ったら、もう少し、例えば後少なくとも100年先の未来を見据えて、子供の教育をしたいところです。
平成二十五年霜月十四日
不動庵 碧洲齋