不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

祝・東京オリンピック・・・か?

まあ大勢的には東京だろうなとは思っていましたが、落とされた順が意外でした。

スペインが落ちて、イスタンブールが落ちた。

政情がヤバイなら最初にイスタンブールが落ちたと思います。

スペインが落ちたって、理由は一つしかないですよね。お金がなかったからでしょう。

もちろん、それを言うなら東京は都の予算だけでもちょっとした国家並みの予算権限を持ちますし、更に日本政府が乗り出したら両国の予算を一緒にしても多分勝てません。

最近のIOCの態度にはムカムカします。金の亡者というか、権威を見せつけているというか。

オリンピックって戦争の代わりにスポーツで競って平和的に争うって事でしょう?

じゃあ紛争が多い中東に一番近いところで何で一度も開かれないんだ?

明日に希望が持てないところで開くものならやっぱりスペインでしょう。

日本は不景気だとか大震災で被害が出たとか言っても、競合国に比べたら笑っちゃうぐらい予算がある。

IOCはそれを見越していたように思います。

日本みたいに莫大な予算がないと選んでくれないというなら、小さな新興国の絶望たるや大きなものです。私には分かります。

イスラムでまた開かれなかった。西洋人の偏見たるや大きなものです。私にはイスラムの友人が何人もいるからよく分かります。

熱意とかプレゼンが良かった?否定はしませんが、それはオードブルが不味くてもメインディッシュが問題なだけです。

IOCというサロンはまだ、欧米人の趣味の空間と思わずにはいられません。

日本政府が悪いわけではありませんし、東京都が悪いわけでもありません。もちろん開かれて悪い気もしません。私だって日本で冬期じゃないオリンピックは見たことないんですから、嬉しいです。息子も観ることができこれも嬉しいです。しかし日本人としてそれ以上に勝たせて頂いたスペイン国民の皆様や、親日国家としても名高いトルコ国民に対して、絶対に無礼があってはなりません。敬意を持たねばなりません。

一方で、スポーツと政治を切り離して考えられないような下品な国家もあります。ましてや他国の招致活動を妨害するとは何事か。全く以て愚かな行為をする国家はオリンピックの理念を理解していない。(IOCの連中だって理解しているかどうか怪しいが!)理念を理解しないなら参加しなくても結構、というより参加しないで欲しい。これでは他国にも迷惑がかかる。

しばらく安倍政権は安泰です。奢らず慎んで、国民が一体になって邁進すれば、もしかしたら経済のみならず国民の啓蒙を高め、精神的にも多少なりとも向上できるのではないかとも思います。もう一段落精神的な高みに立てれば、愚行を重ねる反日国家の立ち位置、在り方をもっと客観的に観られると思います。一緒になってかっかしているようではまだまだ。そしてまだまだ視野が狭い。日本人はもっと世界に出て、世界から招かねばなりません。日本人の何がどう、どのくらい優秀なのか分かり、和を以て世に知らしめるようになれば、根拠のないバカな国家主義や間抜けな民族主義も影を潜めることと思います。

日本が輸出すべきは高機能な工業製品でも、高尚な文化でもありません。文字通り、我が国の雅号「和」です。私はそう信じています。オリンピック開催までにどれだけそれを輸出できるか、これは日本国民ひとりひとりにかかっていると思います。

平成二十五年長月九日

不動庵 碧洲齋