不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

国際社会という言葉は好きではないが・・・

日韓戦会場に横断幕 「歴史忘れた民族に未来はない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130729-00000082-san-kr

【韓国BBS】知的な日本のサッカーを見習おう、日本が羨ましい

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0729&f=national_0729_014.shtml

私は別段サッカーファンではありません。だからどちらが勝ってもそんなに気にもなりません。ただ、国際社会において、他国に対して敬意を払わない行為には厳しい見解を持ちます。

日本は基本的には非常に品行方正で、概ね他国から恨まれるような言動は極めて少ないと言えます。しかしそれは他国に対して敬意を持っているからとか、国際社会での慣習をよく理解しているからとか言う理由ではありません。日本古来の慣習がたまたま、今のところうまい具合に海外によい印象を持たれている、それだけです。

日本は世界でも群を抜いてよい印象を持たれていますが、それを勘違いしてしまうととんでもない事になります。世界中あまねく日本製品が行き渡っています。そして日本製が粗悪だと思う人はまずいません。多くの国の人たちはそこから日本人を想像しているのが現状です。実際、まずまずの場合も多いので、世界の人々は日本人に対してはそこそこよい評価をしていただいています。

中国製は粗悪だと、先進国や中堅国の多くは思っています。しかし発展途上国では元々粗悪な物ばかりが出回っており、惜しみなくドンドン放出している中国製に対しては、私たちが思っているほどには悪印象を持っていません。発展途上国ではあるだけでも有難いのが事実です。もちろん、近年はアフリカ諸国ですら中国の政策に文句があるようですが、果たして中国はそれをどこまで理解しているのやら。

日韓の仲の悪さは実は世界ではごく些細なことです。あまり大きく取り上げられていません。それもそうでしょう。世界数多の国々でほとんど好感が持たれています。1.2カ国ぐらいからケチを付けられていちいち腹を立てるなど思っていないのかも知れません。要するにローカルなことです。

世界にあっては裁定者がいません。警察も法律もありません。あるのは常識とか国際慣習とか、良心とか、実はかなりあやふやなもので世界の国が動いています。故に各国は自分たちの思惑がありながらも利害を計算しつつも最大限、善意によって行動している国が大半です。善意と言いましたが、別に性善説で動いているわけではありません。比較的善意で行ったときが一番儲かるようになってきたからです。19世紀ぐらいまでは弱肉強食、植民地を多く獲得して、なるべくたくさん搾取した国が強い国でした。今それをしたら例えアメリカでもタダでは済まされません。

互いに武器を持って脅かし合い、疑心暗鬼で生きていくのか、100%とまでは行かなくとも、ほとんど信頼して共存していくのか。人類は先の大戦ソビエトの崩壊で後者の方が多少ましだと感じているようにも思います。正し思っているだけで現実には今でも発展途上国からは搾取し続けていますし、武器がモノを言うことが多々あります。平和主義を訴え、軍備放棄を謳っている唯一の国家、日本ですら世界でも有数の軍事力を保有しているという事実がまさにそうでしょう。

人類はその中でできる限り相手に対して敬意を持ったり、尊重したりして他国とやりくりしているはずですが、どうも韓国は違うらしい(苦笑)。日本だけかと思ったら、アシアナ航空の航空機事故でも平気でアメリカに噛み付く。友人の元刑事に話を聞いても、韓国人はいつも何かに怒っていると言ってました。北斗神拳だったらそれもいいのかも知れませんが、国際社会にあってはそれはまずい。

留学や仕事で海外で会った韓国人はそんなに常識外れの人はいなかったように思う。常識外れじゃない人が海外に行くのかどうか分からない。もっともずいぶん昔の話しですが。最近の韓国の民族主義的な教育は確かに国民の精神をむしばんでいることは間違いなさそうです。ただそれを以て批難する愚を、日本人はしたくないものです。理由はカンタン、日本から一番近い国だからです。(ロシアは別として)どんなにバカ国家でもアホ国家でも引っ越しができない以上は付き合わねばなりませんから、唯一我々にできることはできるだけ教化してまともにさせること。あ、それは昔やってましたね(苦笑)。ともあれ、文句を言うだけでは始まりませんし、国交断絶なんてできようはずもありません。苛立たしい現実としては。

そういうときにこそ発揮すべきが日本精神です。半ば彼らに突き刺さってはいます。素晴らしい製品を送り込み、国民の素養も彼らですら否定できない。私たちこそが太陽政策の体現者とも言えます。(苦笑)なのでたかがサッカー如きで愚かな言動をして、くだらぬ揚げ足を取られないよう、日本国民としては注意を払ってもらいたいところです。

まあ、二つ目の記事を読むに、そういう愚行をしているのはどちらもごく一部と認識している節があるので、できるだけ人間本来の賢さで、乗り切っていきたいところです。

平成二十五年文月二十九日

不動庵 碧洲齋