不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

今日は何の日?

1861年の今日は南北戦争が始まった日です。

日本ではあまり知られていませんが、歴史の短いアメリカでは南北戦争のだけがほとんど唯一の国内戦争です。ちなみに南北戦争の死者数は第二次世界大戦のそれよりも多いのです。日本の感覚で言うと、日本人が戦国時代にときめくような感じでしょうか。

戦争が始まったところはサウスカロライナ州沿岸の町チャールストン。その町の湾にある島を要塞化したサムター要塞を南軍が攻撃した事に端を発します。ハンリー潜水艇が人類史上初めて潜水艦によって戦果を上げたところとしても知られています。

実は私はこの町に行った事があり、ハンリー潜水艇の復元したものを見た事がありましたが、ちょっと怖くて乗れそうにありません。別の機会に乗った事がある、世界初の原子力潜水艦ノーチラス号がギリギリ許せる居住性です。

サムター要塞は本当に小さな島で、岸辺からも近いために砲弾をガンガン撃ち込まれたら終わりだなと思った次第です。

南北戦争は学校の世界史で勉強したほどには単純な事件ではなく、これまたなかなか複雑な事情があった戦争でした。北軍イコール奴隷解放イコール正義、南軍イコール奴隷制度維持イコール悪、こんな風に割り切れるものではありませんでした。それはそうです。自分は悪だと思って戦う人なんていませんから。

書くと長くなるのでこのくらいにします。

もう一つは1961年の今日、旧ソビエト連邦空軍、ユーリ・ガガーリン少佐が人類で初めて宇宙に行った日です。

全ての宇宙に行った事がある宇宙飛行士の感想は「地球は青かった」この言葉に尽きるでしょう。

昨年、モスクワの宇宙博物館で帰還したボストーク1号のカプセルを見ましたが、ガガーリン少佐はものすごい勇気があった、と言えるようなシロモノでした。ほとんどただの巨大な鉄球のようなものです。写真では見やすいようにカットされてますが、実際にはごく小さい窓とごく小さい出入り口があるだけ。中は人一人がやっといられるだけのスペースがあるだけです。閉所恐怖症になりそうな感じです。

画像

しかし実際にその宇宙船に触れる事ができ、息子も感激していましたが、実は今年も再度、行くつもりです。ある意味これは息子の夢の原点でもあると言えます。子供の頃に自分の夢を強烈にさせてやりたいと思うのです。私の時代と違って、宇宙飛行士は夢物語ではありません。あと2、30年もしたらもっとありふれた職業になるかも知れません。

人類が宇宙に行ったとき、地球を振り返って「我々は何と馬鹿な事に時間を費やしていたのだろう」と思ってくれさえすればいいのです。宇宙開発にはそういう力があると思っています。息子の世代にそういう力があると信じて育てています。私の父もそう思って私を育ててくれたのだと思います。

人類がなるべく早く、愚かしい戦争や紛争などよりも、一丸となって大宇宙を開拓するという使命に目覚めて欲しいと心底願っています。

平成二十五年卯月十二日

不動庵 碧洲齋