留学時の時でした。
アパートで日本人のシェアメイトがいたのですが、毎週食料の買い物に行くとき、一人12ドル、と取り決めていました。が、時折1ドルとか何十セント程度オーバーすることもありました。
シェアメイトはうちは母子家庭だからうちは貧乏なんだと、家庭環境をダシに、車を貸したり酒を買ってやったり(彼は19歳だったか20歳だったかでまだ買える年齢ではなく、私は21歳だったので買えました)、普通にわがままなヤツでした(笑)。
買い物の金額オーバーも結局、私が払ったのですが、ああでもないこうでもないと、若いのに細かすぎると思っていたのですが・・・。
しばらくして、シェアメイトの部屋で飲んでいた友人の一人が私の部屋に来るやいなや、
「お前の家って大豪邸なんだってな?」とうらやましそうに。
「は?」
「メイドとか執事とかもたくさんいるんだろ?」
「へ?」
「おやじさんは大会社の社長なんだってな?」
「・・・」
「毎日、フランス料理食べているって聞いたぜ」
「はいぃ?」
何がどうなってそういう話しにねじれたのか。そもそもここにいる連中は実家に来たこともなければ写真も見せたこともありませんし、家の話しもしたことがありません。
馬鹿馬鹿しいとはいえ、どうやってそうねじれたのか興味があったので詮索してみると・・
買い物で時々取り決め金額を少しオーバーする→金にルーズ→金持ち
よく車を貸してくれる(日産サニーです!・しかもむりやり!)→金持ち
先日、見よう見まねでムニエルだったか何かを作ってみた。→毎日フランス料理を食べている。
部屋がいつもキレイにしている→育ちがいい証拠
と、想像が想像を呼んで、私が大富豪の家でメイドとかが何十人もいて、毎日贅沢三昧だと言うことになったようです。私はシェアメイトに呆れながら全部反論しました(ゲラゲラ笑いながら)。無論笑いものになったのは彼の方ですが、完全開き直りという辺り、母子家庭かどうかにかかわらず、育ちが出るなと思ったものでした。
金持ちだったらあんな貧乏くさいアパートに入らないし、もうちょっといい車に乗っているだろう、普通。ただ、大枚を払って留学させてくれた親には感謝してましたよ、もちろん。
私のブログは比較的色々な私の感想を綴っているはずなんですが、恣意的に女性の話だけを取り上げれば女ったらしになりますし、妻への不満だけを取り上げれば悪妻を持った不幸な男と見られます。武道ヲタクにも、親バカブログにも、仏教マニアにもなります。一時期どなたかに「お前のブログは女ったらし」と書かれた折は、苦笑せざるを得ませんでした。美人は好きですよ、普通に。美人が嫌いな男がいたら、あまりお近づきになりたくないです。
だから第三者という立場の人たちを完全無視する代わりに、なるべくウソ偽りなく、社会常識(私は常識という亡霊を疑っていますが)を可能な限り守り、率直に書いています。第三者には善意の人も悪意の人もいますが、いちいち気にしていたら何も書けません。パブリックスペースに書き込んでいる理由は今は教えられませんが、mixiやfacebookではなく、パブリックスペースであることにはちゃんと理由があります。
こんな感じの伝言ゲームはよくあります。
ネットでも手紙でもない、直接話すことよりよいことはありません。
まあ、手紙がよいこともままありますが。
直接話してみると何でもないことが多いものです。
これは笑い話の類ですが、こんなことで人を傷つけたり、貶めたりしたくないものです。
言葉は「事端」。事実ではありません。
その辺り、肝に銘じて言葉を操りたいと思います。
平成二十五年如月二十七日
不動庵 碧洲齋