不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

戦場一句会 忍城編

忍城のぼうの城 関連で駄句を十首ほど。以前詠んだものあります。

日輪に

かかる白雲

東より

過ぎて仰がば

虹の青空

*日輪は豊臣秀吉。白雲は忍城軍。普通、雲は東からは流れないので、奇蹟を指す。

*エル参斗之介殿が日輪を使って詠んだので、それがしも試みに。

いくさ場も

今は稲穂の

稔りたる

仰ぎて見れば

忍の浮城

独り征く

田楽の舞

水に映え

武者の心は

民を想ひて

修羅の場に

紅蓮燃え立つ

槍振れば

黒の魔神に

弓引くはなし

主去り

城が水面の

三日月は

何を想ひて

さざめ漂う

*三日月は成田家の家紋の一つ・・・だったか?

誉れ立つ

戦に咲くは

一輪を

忍び想ふも

待つ甲斐はなし

*忍びは「忍城」にかけた。

甲斐は甲斐姫にかけた。

水城に

浮かぶ骸は

防人の

思い馳せるや

泰平の世を

戦のち

黒き魔神も

涙して

水漬く屍の

御霊弔う

泥土にも 

想い忍ぶは 

蓮の花 

雨に打たるも 

日照り続くも

*忍ぶは「忍城」にかけた。

蓮の花は現在の行田市を指す。

人をして

民と為さざる

国立は

誉武功も

秋の木枯らし

週末の忍城祭り楽しみです。

平成二十四年霜月五日

不動庵 碧洲齋