「バカめだ」「は?」「バカめと伝えろ」
この一言に尽きます。
(これは宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長の台詞です)
人は生まれ落ちてしまった以上、確実に年老いていくのです。
年老いない人はいませんし、死なない人もいません。
それを理解しない人はいないと思いますし、納得しない人もいないと思いますが、どうも悲しいかな、人間はそういう自然の摂理に反してでもかなりバカなことをしようとしてしまう習性があるようです。
だいたいカタカナが気に入りません。
そもそもなんで対加齢療法じゃだめなんですか?
アンチエイジングなんてカタカナを使うから、大自然の摂理を無視して、たわけたことをしようとしてしまうのです。
日本人なら漢字を使ってその重要性を感じましょう。
私的に許せる、納得がいく表現は「ナチュラルエイジング」。
自然に歳を取るのが一番です。自然にと言いますが、例えば女性なら女を辞めていると思われる程、何もしないのはいかがなものかと思います。
老いても美しい人はいます。
例えば聖書に出てくる、神殿に全財産である1枚の硬貨を古びた財布から取り出し、賽銭箱に投げ入れた老女。ユダヤの神様はどちらかというと意地悪なことばかりしていますが、この老女の信心深さには敬意を抱きます。
夏にロシアに行きました。友人宅の近所には今にも崩れそうな本当に古い家があり、老婆が家の前で猫とひなたぼっこをしていましたが、その家の小さな庭の花が美しかったこと。目が醒めるような美しさでした。今でも色鮮やかな庭園は脳裏に焼き付いています。私は思わず反射的にお辞儀をしてしまいました。そのおばあさんも小綺麗に民族衣装を着こなしていて、美しかったです。
歳を取ったら自然な行為に美しさが表れるようになりたいものです。
若い内は姿で美しさを表現することはもちろんすべきです。若さは戻ってきませんから。
ただ、美しいということが一体どんなことなのか、いつも真剣に考えて実行している女性が一番美しいと思っています。
考えずに惰性や習慣で美しさを維持しようとしている人がどんどん醜くなってきます。
(すみませんAKBのファンではないのですが埼玉県民なのでまゆゆ推します・笑)
しかし30年後も同じ事をしていたら、多分多くの人は引いてしまうでしょう。
それまでに彼女が本当の美しさが何であり、どこにあるのか悟ったら、美しい、もしくは可愛いらしいままかもしれません。
女性はこのように真の美の追究に余念がないようにして欲しいところです。
歳を取るのが怖いのか?
私は年の取り方が分からずに恐れているように思います。
女性は歳を取っても、例えば吉永小百合とか今年50才の松田聖子みたいな年齢不詳の美しさに憧れそうですが、吉永さんも松田さんもこの世に一人しかいません。
世界に一人、一度しか現れない自分であり尽しましょう。
平成二十四年神無月二十五日
不動庵 碧洲齋