昨夜は所用があり、駅前に行ってきました。そこで少し時間があったので書店に。
坐禅を真剣に始めてから昨年ぐらいまで、4.5年は禅に関する書籍を少し読んだ以外、ほとんど読みませんでした。振り返ってみると読書好きの私には信じられない数年でした。
しかしながら今年に入ってからにわかに読書欲が湧いてきて、時折書店に行くようにしています。
たまたま、日曜日に老師は「文字面でない本当の智慧で書かれた本は、100冊の本の内2、3冊ぐらいではないだろうか。」というような旨のことをおっしゃっていました。そう思います。坐禅を本格的に始める前の視点と今の視点では確かに書籍に対する見方がかなり違うように思います。どう違うと言われると少し困るのですが、振り回すための知識や情報系の本、三昧レベルで書かれていない本、そんな本には目もくれなくなりました。(まあ、後者に至っては個人の好みかも知れませんけど)
個人的な書店観察方法ですが、利益になるかどうかで本を探すと、くだらないハウツー本、裏情報系本ばかり掴まされます。純粋に利益とは別の次元でおもしろいと感じる本ならややマシ。自分の子供や妻、親友らだったら喜ぶだろうな、というのもOK。私の場合、武芸に役立つ、とか禅に役立つ、で探さないようにしています。その方が逆によい本に巡り会います。
そういう意味ではネットでの書籍購入はかなり限定的な目的のためだけになります。
また、同じような意味合いで、電子書籍というシロモノは10年後は分かりませんが、ここ数年は電子書籍には興味は示さないと思います。
で、1冊の本を買ってしまいました。
生まれて初めて買いました。
・・・「占いの本」・・・
元々そんなに占いは信じない方ですが、中国哲学を学ぶに当って易経は読みましたし、姓名判断もよくやりましたが、むろんそれらは中国哲学の一環として読んだだけで、占いとしてはほとんどやりませんでした。
ただし、23歳ぐらいか坐禅を本格的に始めるまでの10数年間の内、10数回だけ簡易的な易占いをしていました。むろん超重要案件についてです。1年に1回あるかないかですが、苦しい年は年に2.3回やりました。重要案件なのでそれはちゃんと紙に記録を取ってあり、易経の書籍に挟んでいます。よく当っていたどうかは秘密です(笑)。
禅を行じるようになってからは当たり前ですが、全くやりませんね。
必要性がなくなったと言うことです。
今、これを書くまで易経に挟んである記録のことすら忘れてました。
買った占いの本の著者は「石井ゆかり」さん、という方。
昨今、割に名の知れた占い師だそうな。
著書名はずばり「天秤座」(当然12星座シリーズがありますが、私は天秤座なので)。1000円もしましたが、小さな本ですぐに読めます。
店頭で売っていたのですが、何でそれを手にしたのか分かりません。
基本、占い系の本は全く手に取りませんから。
占いの本だろうと気にしなくなったのはやはり心境が変わってきたのでしょう。
今まで何かのきっかけで読んだことのある天秤座の性質は皆同じでパターン化、あるいはどうにでも取れるような書き方が多かったように思います。
が、この石井ゆかりさんの著書はなかなか心の琴線に触れる書き方に感じました。
文調が心地よく、説き方もとても分かりやすくシンプルです。
独学で占術を学んだとか。なんとはなしに分かります。
その星座の人の性格の捉え方が独特です。良いことも悪いこともなかなか分かりやすく受け入れやすく書かれています。読んでいて感心しました。
珍しくちょっと気に入ったのでその一端でも紹介したいところですが、長くなりそうなので次のブログにて少し紹介したいと思います。
平成二十四年長月十三日
不動庵 碧洲齋