不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

裏千家 前家元15代 千玄室先生 其ノ弐

昨日は妻が通う裏千家の茶道教室の関係で、裏千家前家元(第15代)千玄室先生の講演会に参加することができました。

奥方、ホンットにありがとうござりましたっ!

嬉しい時は(うれしくなくても)私は素直ですよ。

今笑われたお方、以後、御背中を注意召されよ(微笑)。

ところは川口市スキップシティという、科学館とかNHKの資料館が一緒になった複合施設のホール。主催は川口の青年会議所。なんでも妻の先生もそこに所属しているとか。ちなみに妻の先生はものすごく美人です。

本当にこんな川口の片田舎に、あんな世界的に有名な方がいらっしゃるのかと、半信半疑でしたが、とりあえず着くと子供は息子だけ(!)、ほとんどが年配の女性で男性も青年会議所に所属している方を除けば数えるほど。それだけに家族連れはかなり目立ちました。

講演会前に抹茶と和菓子をいただきました。

さすがに来る方が来る方だけに、もてなしの準備も万端、先に和菓子を頂きましたが、なかなか抹茶が来ないなぁ・・・と思っていると、にわかに慌ただしく。

外を見ると、青年会議所の面々がズラズラッと並び始めました。

そしてよく見ると、割と背が高い老紳士がゆっくりとホールに入ってきました。

ホールの熱気が一段と高くなった様子。私も緊張しました。

先生が入ってくると、私たちも立ち上がり遠目に一礼しました。

玄室先生は恐るべき事に迎えた方ほとんど全員に一礼するなり声を掛けるなりして下さり、その後、お茶や和菓子を運んでいた係の方々にお年玉用の袋に入れたなにがしかのお礼をひとりひとりに丁寧に配り、そして写真を撮った後、私の二つ前の最前列に着きました。いや、本当に緊張しました。世界的な超有名人が私の僅か3メートル手前に座っているんですから。

背後からじっくりとお姿を拝見しました。

男の背中が一番語ります。茶道の雰囲気として決して繊細という感じはしませんでした。むしろ豪快なのかも知れません。ただ、背負っているものの巨大さ、重さがひしひしと感じられました。時折隣の方と語った時に見せる横顔も印象的でした。あくまで微笑を絶やさない、威圧的な感じが全くしない、それでいて背負っているものの重さが伝わるような感じでした。

講演の時間が迫り、先生は茶席から立ち上がると入り口に向かって歩き出しましたが、私たち家族も立ち上がりました。先生はここでもいちいちみんなに立ち止まり、握手したり声を掛けたりしていました。

私たちの前で立ち止まり、息子と握手をしました。実は息子は会うのは2回目です。以前、子供の茶道教室があった折、玄室先生にお会いしています。

私も握手をして何か言った気がしますが、珍しく緊張していて良く覚えていません。「今日の講演を楽しみにしています」とか何とか言ったのかも知れません。先生も何か声を掛けて下さりましたが、やっぱりあまり覚えていません。印象的だったのは、握手がとても力強かったこと。89歳の力とは思えませんでした。人と会うのにこれほど緊張したのはかなり久しぶりです。それと玄室先生の背は結構高いようで、私よりも高いようでした。

ホールに入る前に、妻の先生と会いました。

和服を着ている時に2回ほど会っただけですが、今回は白い洋服。

一言感想を言うなら「jかなり可愛い・・・」。

いや、タレントなどによくいるような感じです。

和服の時は威儀を正して、やはり先生らしくしているのですが、洋服の時はちょっと声を掛けたくなるような感じでした(笑)。

今回の講演会のことについて、重ねてお礼を申し上げました。

席について、青年会議所の紹介やらなにやらやっていましたが、省略。

強いて言うなら、なかなか有意義な組織だなと思いました。

こういう組織が日本の津々浦々まで広がっていけば、もっとましな日本人の精神が形成されることと思います。

・・・長くなりそうなので、一旦休憩

平成二十四年水無月十八日

不動庵 碧洲齋