これはあくまで私の場合ですが・・・
昇段した際に頂いた免許は基本的に2回しか見る機会を持ちません。
1回目は段位を頂いたとき、2回目は次の段位を頂いたとき。
それ以外は一応額に入れてはいますが、押入の天袋の奥に突っ込んだままになっています。
そもそもその2回も名前の誤字脱字がないか、ぐらいしか確認したことありません。
ずいぶん昔に「先生」相当の段位を受けたとき、数ヶ月だけ飾っていたことがありましたが、正直、場所だけ食って見栄えのする飾り物でも無し。
それならアイドルやアニメの女の子のポスターでも貼っておいた方がまだましかと。
個人的には飾るなら大河ドラマ衣装の仲間由紀恵様か松嶋菜々子様あたりでしょうか(笑)。
これなら天下目指せること間違いなし!(7割ぐらい本気です、本当に欲しいです)
私の場合は免状など飾っておいた日には日増しに増長すること間違いなしです(笑)。
まあ、海外の同門などはそれを飾って毎日の励みにすることも良いかと思いますが、いつでも先生の共に駆けつけられるところにいる自分の場合はあまり必要とも思わず。
昨日、土曜日に頂いた新段位の免状を例によって額に納めるために天袋から苦労して額を取り出し、埃を払って納めたのですが、良い機会とばかり、息子を呼んで一緒に納めました。
「おい、この段位は一体どこにあるんだ?」
息子は迷わず私を指しました。
「もちろんそれはパパの中にあるんだよ。紙じゃないよね。」
さすがというかなんというか、要するに合格です。
「そうだな、こんな紙がパパを保証してくれる訳じゃない。パパがこんな紙を保証していかなければならないんだ。保証するためのコトバや行動がそれなんだ。お前は分かっているようだから、行って良し!」
紙切れ、ハンコ、段位や称号で我が身を騙ろうなど武芸者に限った話しではありませんが言語道断。そういうのを昇段ならぬ商談と言います。
そういうものを大して気にも留めない者だけが煮るなり焼くなり、もとい飾るなり触れ回るなりしてよいというものです。
とまあ、武芸を長く楽しくやっていくためには、精神衛生上、こんな事も必要なのかなと思った次第です。
平成二十四年皐月二十八日
不動庵 碧洲齋