不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

世界情勢へのちょっとした呟きとか

いつだったか、日本政府に軍事的危機を煽らせて、PAC3を買わせようとしたアメリカの魂胆を非難していた番組がありましたが、現在に於いてアメリカが間違いなく世界最優秀だと言われているのはそのほとんどが軍事技術に過ぎません。悲しいことに。

戦争の技術だけが突出していると言うことは、世界が平和になってしまっては困ってしまうと言うことです。

日本を始め、どの国にも作れないような兵器を開発するには、やはり大金を費やす以外に方法がないのですが、アメリカはそれ以外にもただでさえ軍事予算にかなりの金額を投じているわけですから、アメリカ国民はたまったものではありません。

私が留学していた時にも湾岸戦争や何やらで、社会福祉とか教育なんかの予算が非常時になるとザクザク切られていました。日本だったら防衛費なら0.1%上げるだけでも大変なのに、アメリカではちょっとした軍事作戦のために他の予算がバッサリ切られることがあります。

もちろん、そう言うことにはウンザリしている国民もいます。

もしかしたそう言う人の方が多いのかも知れません。

ただ、やはりそこはアメリカ。世界に冠たる「ナンバーワン」は譲れないらしく、車産業も没落している今となっては、唯一のナンバーワンと言ってよい軍事だけは絶対に譲れないのかなとも思います。

良く知られていることですが、アメリカでは銃を合法的に持つことができます。やはり何よりも武器、という伝統なのでしょう。

現実にアメリカ軍と言わず、世界のどの軍隊も自国の利益を優先に考えています。

残念なことに災害救助活動ですら、祖国に利益があるかどうかで判断されます。(もちろん最終判断する一番エラい人の意向であって、軍人たちは誠心誠意、命令を遵守しているだけですが)

日本は今、アメリカの助け無しには到底中国に立ち向かい難いですが、アメリカからの信頼度はある意味世界一です。現に例えば世界で唯一、イージス艦にせよF-4にせよF-15にせよ、ライセンス生産が許されている国です。かつて戦争をした国とは思えないほどの待遇ですが、私はこんな時、加賀前田藩の生き様に似ているなとも思わなくもありません。これはひとえに日本人の真面目さと優秀さのたまものだと思っています。

故にその信頼の元に、国産兵器開発を増やして、その活力を民生にも転化できるようになればと思っています。武器を作って国を栄えさせるのは間違っていますが、世界でも反日を誇っている国家は片手でもおつりが来るぐらい少ないのに、そのほとんどが日本の周辺です。しばしの間であれば、そのような方法があってもよいと思います。

最近の中国関連の記事を読むと「10年後は・・・」とか「20年後は・・・」というのがあります。取らぬ狸の皮算用としか思えません。巨体ですが既に病んでいると思わざるを得ません。そしてそれには瀕死で狂った愛犬が従っています(主人の言うことを聞いてませんが)。その生き別れた兄弟も反日です。ちょっと言葉が悪いでしょうか。

どこの国も完璧ではありませんが、多くの国ではアジアにあっては日本以上にまともな国はやはりありません。これは世界中で理解されています。

ただ、近年、若者たちの所行を観るに、日本の未来が危ういと思わなくもありません。むろんそれを指南している大人たちの頼りなさもあります。今ひとつ、幕末維新を乗り越え、大清帝国ロシア帝国を打破し、アメリカと戦い、その後は世界に名だたる経済大国、文化大国になさしめた日本を思い返して欲しいと思います。

平成二十四年卯月十一日

不動庵 碧洲齋