タイトルはカッコイイのですが、何のことはない。同門が帰国するという意味です。
彼は米国人ですが、都合約10年近く日本に在住していました。
子供の頃から日本人の手によって柔道を学び、高校生の時に当流の門下に入りました。
私より後輩ですが、外国人門下生の中では最古参です。
歳を食ってくると、本当かどうかは別としてなかなかうまいなぁと思う人が減ってきます。
そんな中で彼の技量は抜きん出たものがありました。
彼の体術は抜群にうまいと思います。
ずっと日本にいればよいのにとも思いますが、そう言うわけにも行かず。
そういうことで帰国に当って道場名にもなる庵号と武号を贈りました。
今まで名前に「龍」を入れていたのと、本人の穏和な性格から、武号を「隠龍齋」、庵号を「臥龍庵」にしました。
「臥龍庵」はその昔、私が「不動庵」か「臥龍庵」で悩んだ際の片割れです。
ついでに下手な和歌も添えましたが、ここ最近の贈ったものの中ではピカ一だと思います。
返す返すも残念ですが、武芸とは本来一人で歩むもの。
一期一会です。
米国で後進の臥龍たちを育成して頂ければ嬉しく思います。
平成二十四年卯月二十七日
不動庵 碧洲齋