私は稽古の時、あまり積極的に交流を持ったりしません。
意地の悪い言い方をすれば来日している門下生たちを観察するのが好きと言うこともありますし、稽古の合間は稽古について省察していたいというのもあります。
もちろん進んで交流を持とうという人に対しては厭いませんが(相手がいやなヤツでなければ)、相手の力量や志を鑑みて話すようにしています。
ちょっとカッコよく言うなれば、影のように侍るような、そんな風に心掛けています。
先日、同門の1人と稽古をしました。
彼は元英国陸軍軍人で、今は日本人と結婚して日本で働いています。
性格的なものなのか、動きがとてもカタく、しかも何年経っても直りません。
(ここまでくるとちょっと珍しい)
軍隊式マーシャルアーツを時々得意げに解説してますが、それは軍隊でやってくださいと言いたくなります。
また、当流では非常に重要な見取りもよくできていないので、先生が2.3回も示した技を全くフォローできないことしばしば。観察力不足ですな。
兵隊さんって観察力がないと生き残れないんだよ。
私なんかサバイバルゲームで鍛えた観察力のお陰で、BB弾に当たって痛い思いをせずにすみました。そういうものだと思うんですけどね。
そして決定的なのが興奮しやすく、すぐにカウンターを入れてくること。
残念ながら彼はかなり長身で、バランスの悪い状態からのカウンターなのでほとんど利かないのですが、むげに躱すと更に逆上し、注意しても余計火に油を注ぐので、さしあたりのない程度に「当たって」あげ、相手がはっとしてから注意するようにしています。
根は善人なため、そういうときはさすがに猛反します(笑)。
まあ、これがコントロール術のひとつでしょうか(爆)。
基本的にお金を払って稽古をしている時は、なるべく有意義な稽古をしたいと思っています。
アガりやすい人、ノボりやすい人と稽古をするとトラブルになりかねません。
まあ古株としてはそういう人も指導しろと言うことなのでしょうけど、私は基本、無理だと思う人にはあまり言いません。
義務教育ではないのですから、分からない人には分からないのです。
武芸ってそんなものだと心得ておりまする。
SD111030 碧洲齋