大震災から1ヶ月がたちました。
未だ先が見えません。
私は毎日祈るだけです。
「禅行強化月間」のタイトルですが、何のことはない、地震の関係で避難民の方々が武道場に避難してきているので稽古場が使えなくなっただけです。
こういう時は武道場はかなり環境がよいと思います。武芸者としてこういう時に役立てて頂けて何よりだと思います。
また、偶然にも今月から座禅のほかに仏教学や教典についての講義もしてくれるというのです。
これも何かの縁でしょう。今月はやや禅に重きを置いてみたいと思います。
今月は
早朝座禅会x2
夕刻座禅会x3
仏教講義x2
という、普通の月よりもぐっと多くなりました。
「禅」というと知らない人は黙って痛い思いをして坐っているだけと勘違いしやすいですが、師の言葉を借りれば禅は「能動禅」「受動禅」と分けることができます。
坐っている方はもちろん「受動禅」です。
「能動禅」というのは日常の仕事、家事などです。
普通の仕事と「能動禅」は何が違うのか、これはたぶん、不立文字の部分だと思いますが、これが分かるかどうかで「座っていることに意義が見いだせない、無駄な時間」と思うか思わないかだと思います。
私のひいき目ですが、たくさんの方法論のうちの一つではありますが、少なくともウン千年前からやっていることです。無意味なはずはありません。
こう考えてみてはどうでしょうか。
車を組み立てるに当たって、何百という道具が必要になります。
その何百ある道具のうち一つを否定すれば車が仕上がりません。禅という方法はたくさんあるうちの一つの方法論ですが、割に古くから存在している方法ではあります。
ま、カタい話はこのぐらいにして。
昨日の早朝座禅会では新たに僧堂を出て、寺に来た雲水さんがいました。
回板を叩くときは木槌の頭を吹っ飛ばすかと思えば、読経時の声のデカいこと。
在家たちの声が全く聞こえませぬ。
それでいて般若心経をつっかえておりました(笑)、たぶん彼なりに緊張していたのでしょう。
修行が足りないのかな。
今後、老師の元で精進されることを期待します。
こんな雲水が一人いると、座禅会もけっこうおもしろいかも知れません。
SD110411 碧洲齋