不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

ベストキッド

リメイク版「ベストキッド」を観ました。

感想など・・・

いいところから

・所々交えたジョークがおもしろかった。

・中国の文化紹介を織り交ぜているのが良かった。

・中国拳法の動きが美しかった。この辺り、オリジナルの「ベストキッド」よりもよかった。

・ジャッキーチェン、年相応の役柄と言うこともあるし、実際にご子息もあると言うことで、アクション映画よりも雰囲気が良かった。

・オリジナルのストーリーの流れをほとんどいじっていないため、分かりやすかった。

・先生の家族の死に方、日系人の悲劇よりも交通事故の方が理解しやすい。(わたしはもちろんオリジナルの方がいいが)

・師弟関係、稽古風景はオリジナルにも劣らず、とても良かった。

よろしくなかったところ

・私の偏見でしょうか。アメリカの黒人家族がわざわざ中国のしかも北京に引っ越すというのはもの凄く不自然な気がします。なんでアメリカで中華系アメリカ人に教えてもらうのはダメなんでしょうか。

・また、主人公は中1と言う辺り、ちょっと年齢的には幼い気がしました。深遠な中国拳法の哲学を飲み込むには十分でないと感じます。

・同じく複雑な動きをする中国拳法をあのような短期間で修得することにも凄く違和感を感じました。

・ヒロインとその家族、あまり人間っぽくなくて、ちょっと気持ち悪かった。

・試合、中国拳法はあのような形(トーナメント)で観たくなかった。その点から空手の方がずっとスポーツ格闘技として親和性がある。

・タイトルが決定的に良くなかった。「カンフーキッド」にすべきだった。しかしこの辺り、日本と中国の関係というか、心理的なものを表しているとも言える。

・チューボーで「チュー」はまずいだろ、しかも中国で。早すぎだ(笑)。

・中国語が多すぎてよく分からなかった。この辺りがオリジナルと違うところだ。

こんな感じでしょうか。残念ながらオリジナルのベストキッドを全く越えられなかった。

SD110415 碧洲齋