不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

陣触れじゃ!出陣じゃ!

今日、18年ぶりに米国に行きます。

留学から帰国以降、久しぶりです。

行き先はラスベガス、ギャンブルではありません、もちろん。

仕事です。

歴史的大震災の後です。

正直かなり悩みましたが(正味3分ぐらい!)やはり予定通り行くことにしました。

こんな時こそ、海外ディーラーに強気の姿勢を見せ、安心させることは重要と言うこと。

注文数が減れば社内はもちろんのこと、協力会社の皆様にも後々迷惑がかかります。

また、何と言っても日本人として海外の風評を渾身の力で叩きのめしたい気持ちです。

日本ではそれほど取り沙汰されませんが、海外ではリスクマネジメントは非常に重要です。少しでもリスクがあると思うと契約を打ち切られかねません。

(大体、今回の震災で我が社も協力会社も損害は生産にほとんど支障がない程度だったのですから!)

なのでここはひとつ、私が涼しい顔で特大の大風呂敷を広げてこないといけないのかなと思った次第です。静かすぎる日本人も結構ですが、たまには私のようにクッチャべる輩がいてもいいのかなと思います(笑)。

大震災以後、ネット上で色々な情報が行き交っていますが、英語に関して言えばこの震災をハリウッド映画にでも出てきそうな超巨大災害のように捉え、半ば恐慌状態と思っている節もあります。

実際、日本人の中にいると分からないかも知れませんが、この程度の混乱で済んでいるという事実は外国人たちにとって尊敬を通り越して結構不気味に映っているように思います。静かすぎる、秩序だっている。よく洋画で女性が悲鳴を上げ、パニックになって取り乱す様がありますが、実際そんな人は災害した場所でもあまり見かけないと思います(海外に比べて、という意味です)。外国人にはどうしてもこの日本人であることがどんなことか、分からないのだと思います。そういうヤツらの蒙を啓いてやろうという魂胆です。怒鳴ってみたい「キサマら!日本人をナメんじゃねーぞ!!」と。(あ、今の政府はナメて消し去って頂いても一向に構いませぬ)。

なんて色々言ってますが、正直今でもかなり頭の中がぐるぐるしています。こんな時期に家族を置いて海外に1週間も行くというのはなかなかどうして勇気が要ります。口から心臓が飛び出そうな気分、という表現が正しいでしょうか。非常に大きな余震があって家族に何かあったらきっと後悔しますが、今自分がすべき事に集中する、これは真理だと信じている私の哲学です。例によって妻がそれを納得しているのかどうか微妙ですが、より広い視野、深い視点で見られるようになったら私の言い分にも一理はあると思うことでしょう。息子にもこんな時でも任務に忠実であることを見てくれていると思います。

随分と偉そうなことを書いてしまいましたが、離陸直前まで何かあったら即、中止するつもりです、もちろん。

不動明王尊に尽きぬ祈りを込めて・・・

SD110320 不動庵 碧洲齋