不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

27年後も保守技術援助の日本

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101004-00000524-san-int

こういう話しを読むと日本人として胸が熱くなり、誇りを感じます。

先日もイランからお客様が来社したのですが、会食時に日本の印象を聞くと、

「国民の一人一人の教養の高さがとても高いのが分かる。そして非常に礼儀正しいのに驚かされた。これなら東京が巨大都市でもかなり安全な場所だと理解しました。」とほとほと感心したようにコメントして頂きました。

日本の製品と中国の製品の違いについても手厳しく、中国で製造された部分などにも精度の差を見いだしていました。イランでも中国製の道路建設機械はかなり不評のようです。

ずっと昔、留学していたときのことですが、同じフロアにいたアフリカの留学生がいました。ケニアかどこかだったと思いますが、忘れました。彼があるとき風邪を引き、寝込んでしまいました。私はドラッグストアで薬でも買ってこようか、と言うと、高いから買わなくて言いと返され、そうもいかないので私が彼に風邪薬を買ってあげました。アメリカに留学するぐらいだから金持ちなのだろうなとは思ったのですが、発展途上国の場合、母国では家が幾つもある大金持ちでも留学先では酷く貧乏をすることがよくあります。彼はとても喜んでくれ、それからよく話すようになりました。そこでとてもショックな話しを聞きました。

「僕は本当はもっとお金があったら日本に留学をしたかった。」

「何で?」

アメリカみたいに大きな土地、多い人口、豊かな地下資源があったらどんな国でも簡単に栄えることができる。でも日本は小さい島で資源もないのに世界でアメリカに次ぐ経済大国だ。アメリカのマネができる国は少ない。小さな貧しい国が学ぶお手本は日本の方がずっといいはずだ。日本人がしてきたように努力すれば、僕の国もきっと豊かになると信じている。」

これは帰国後、よく友人たちにも話したエピソードですが、日本人であることの意義を考えさせられました。

SD101004 碧洲齋