「解放戦争」に翻弄された日本人
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000119-san-int
この行為は共産主義故なのかロシア民族故なのか。
私は結構ロシアびいきですが、やはり終戦直前のソ連軍侵攻はさすがに良しとしません。
まあ、戦争なのですから正直原爆でも水爆でも何でもありなのですが、兵器の破壊力はともかく国の信頼を破壊するような行為だけは厳に慎むべきだったと思います。
翻弄されているのは今の現地の方も同じです。
中央の都合で彼らの生業の多くを占める日本からの中古車が輸入できなくなりそうになったりしています。それでいて北方四島の返還を拒絶したり、侵攻を正当化したり。
視点を変えれば彼らなりに自分たちの生活を守るのに必死なのでしょう。なにせ中央政府は当てにならないし、同じ国とは言え富める露国西側の人たちには貧しい東側の現状がどこまで分かっているのか。モスクワでニュースを見ている限りでは、ロシア東部の現状はかなり影が薄かった気がしました。
そうなると中央政府もリップサービスぐらいはと中央のお偉方を派遣して、本当にそう思っているのかどうかは別として、現地の方が喜ぶような発言を繰り返しているように思います。
中央政府はまだ資源戦略の視点で国家運営をするだけで精一杯なのかも知れません。
結局、民衆が豊になり、もっと広い、余裕のある視点を持てるようになれば意見も変わるのではないかと思います。世の中には豊かになると更に他国に迷惑を掛ける国もあるようですが、モスクワの発展ぶりを見る限りはロシア人は豊かになれば話の分かる人が多いような気がしました。特にソビエト連邦的発想とロシア共和国的発想にはかなりの隔たりを感じました。同じ民族でも政治形態が変わるとこうも違うものなのかと訪露中に驚かされました。もちろん今のロシアの発展ぶりはソビエト時代に比べればはるかに好ましいものではあります。ただこれはモスクワ在住の友人も言ってましたが、ロシア共和国になってからのものの考え方はまだ東の方には波及していないのは事実だと思うとのこと。東側は未だソ連の考え方で事を進めているようです。国が広いので仕方ないのでしょうけど。
北方四島はなるべく早く返して欲しいと、私も一日本人ですから強く望みますが、相手次第では豊かになるのを手伝って、その後に不要に感じるものを返してもらうという戦略もありかと思います。日本の政治家が優秀になってきたら戻ってくるのかも、と意地の悪いことも考えてしまいます。
SD100906 碧洲齋