不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

お不動様と宇宙探査機

画像
http://www.nec.co.jp/ad/hayabusa/story/03/はやぶさ」の開発に関わったJAXA/ISAS宇宙輸送工学系教授の國中先生は、探査機の運用室に飛不動尊の御札を貼っていたそうです。飛不動尊は東京都台東区正宝院のご本尊様で、近年は名前の語呂から航空安全祈願のために航空業界の方が参拝に訪れるそうです。名前だけは知っていましたが、この業界ではなかなか有名なお寺のようです。お不動様からしてみれば、空も宇宙も隔たりないのでしょうが、我々人間からすると宇宙にまで御利益のある仏様というのはありがたいものです。私が信仰するお不動様の御利益もあって「はやぶさ」があのような奇跡的な帰還を成し遂げたことは本当に素晴らしく思います。 師はお不動様についてよく話してくれます。なぜあのような躍動感のある姿なのに「不動」なのか。実際、お不動様は宇宙いっぱいに激しく飛び回っているのだと。ただそこに「自我」がないので、宇宙いっぱいに動き回っていても、衆生には不動の存在に見えるのだそうです。動いている、動いていないという認識は自我とそれ以外を相対的に見た時に起こります。動いていても自我がなければ相対的な見方をしている衆生には動いているようには見えなくなるのだそうです。ま、禅宗の僧侶のちょっとしたお話しです。 「はやぶさ」の帰還もあって参拝客が増えていくと思いますが、私も一度、息子とお参りに行ってみたいと思います。 正宝院のHP http://tobifudo.jp/ SD100615 まだ感動が醒めやらない碧洲齋