不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

護身術のこと

武芸を少しかじっている私の意見です。

犯罪が多くなってきているご時世、護身のために護身術を学びたいと考えている方が増えているようですが、たぶん費用対効果で考えるとかなり分が悪いと思いますのでお勧めしません。

普通の方が手っ取り早く護身のために何かと考えていらっしゃる方がいるのであれば、以下の順番で学ぶのが良いと思います。

1.警察関係や防犯関係のサイトをよく読んで、犯罪の傾向を知ります。特に自分に当てはまる地域や犯罪種別など。

2.フィットネスクラブなどに通って、上記を鑑みて自分に必要と思われるものの、不足している身体能力を鍛えます。多分、運動不足の方にも良い効果だと思います。護身術を学びたいと考えている方がフィットネスに通うのが面倒とは思いませんが、そう思うのであればジョギングでもかなり効果大です。また、キャッチボールもお勧めです。

3.その上で、1の助言を元に、危険な場所、危険な時間を避けます。大金の所持、高価すぎるものの所持も可能な限り避けます。

4.お金と時間に余裕があったら演劇をやるといいと思います。恐怖に陥っているマネ、パニクっているマネ、泣きマネ、こんなのを覚えると、実際の場面ではかなり落ち着き、かつ犯人に対しては非常に大きな隙を与えます。怖い場面で自然な笑顔ができたら最高です。そういうときに笑顔を浮かばれると、犯人は戸惑います。もしかしたら己の愚かさに気付くか、威力を軽減させられるほど、冷静になるかも知れません。特に容姿に多少自信のある女性にはかなり効果的な武器になります。これは子供でも有効です。

5.海外に行く方には、もう少し足を伸ばしてサイパンやグアム、韓国などの射撃ツアーに参加することもお勧めします。火器の取り扱いに慣れると、更に焦りません。

6.多少、ファッション性を犠牲にして、多少頑丈なバッグを持つ。上記を全てクリアーした上で使えばかなり効果があります。中にゴルフボールを一つ二つ入れておくともっと効果的です。距離に余裕があれば投げてもいいでしょう。折れにくいペン類もいいですね。

7.更にファッション性を犠牲にしますが、女性であればハイヒールなどを避けて、多少は走れる靴にします。それがいやであれば、日頃から裸足で歩いたりして、足の裏を鍛えます。

8.いうまでもなく更にファッション性を犠牲にしますが、多少動きやすい格好がいいでしょう。今日日の女性は割にアクティブな格好が多いので、これは簡単かも知れませんが。

9.最後は魂の救いとして、神社やお寺、教会など、日頃から信じている宗教団体にてお祓いをしてもらいましょう。もちろんお守りもあるといいでしょう。もっと心が落ち着きます。

これだけ守れば、少なくとも国内犯罪の9割以上はうまく避けられると思います。体力が有り余ってムキムキで、無慈悲で、スキがなく、危険なところ、時間にいない犯罪者に出合ってしまったら、それは本当に不幸な事態です。蛇足ですが、上記を全て守っても、下手な護身術を使うと全部パーになりますので、よくよく思い直してください。上記をクリアできたら勇気もいりません。下手な勇気は上手な臆病よりもたちが悪いと考えます。

ま、最後の9の部分を武道に入れ替えて、心に平安をもたらすために武道をするという人がいるかもしれません。そのぐらいなら武道も役に立つかも知れませんね。間違っても学んだ武技を使ってやろうという考えは持たない方がいいと思います。武技を核兵器だと思えば、分かりやすいと思います。(威力は別として)

決して、上から目線で言っているわけではありません。正直に言うと「私だってその場にいたら、技で相手を倒せるかどうか、全く分かりません。」ということを強調したかっただけです。なので論理的に考えると上記の方法はかなり有効だと考えるのです。そういう意味ではこれらの方がよほど「護身術」ではないかと思うのです。

SD100521 碧洲齋