不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

紅一点のこと

同門に紅一点がいます。かれこれ在籍して3年ぐらいにはなるでしょうか。黒ずくめのムサいガイジンがわんさかいる中ですからやはり目立ちます。この女性、エエ歳(まだ一応若い範疇ではありますが)して、何と言うかゴスロリチックなファッションセンスなのです。話し方もちょっと小倉優子のような話し方です。道場よりもアキバ辺りにいた方がよほど自然な気がします。

20年前の私だったら稽古にかまかけて少々痛い目に遭わせてやめさせたと思います。10年前だったら魔闘気をガンガン放って泣かせたことでしょう。容姿形容は悪くはないのですが、ともかく武芸をするにはおよそふさわしくない雰囲気なのです。

良く考えると、そんな女性がよく3年前後も途切れ途切れではありますが、続くものだと感心します。時々手合わせをしたとき、遠くから見たとき、何というか、なにか決意のようなものを感じることもあります。外見の美しさには結構お金をかけているようです。もしかしたら外見の美しさに行き詰まったのか、疑問を感じたからなのかも知れません。もっと内面の何か、美しくなるための強さとか、そんなものを探しているのかも知れません。

人は行動することで何かを得る事が多いように思います。思索にふけったり、思い煩ったりしたところで、それは自分の心を巡っているだけに過ぎません。行動で得た経験だけが事実であり真実です。広い世界を知るためにはやはり行動することではないでしょうか。

甘くないぞ、優しくないぞ。それでよければ、武芸に励んでください。

SD100425 碧洲齋