不動庵 碧眼録

武芸と禅を中心に日々想うままに徒然と綴っております。

人種差別のこと

「黒人は店を出て行け」 ウォールマート店内放送で捜査

3月18日15時12分配信 CNN.co.jp

(CNN) 米ニュージャージー州にある小売大手ウォルマートのスーパーで、「黒人は全員店を出て行け」という店内放送が流れていたことが分かり、警察と検察が脅迫の疑いで捜査に乗り出した。

グロースター郡検察によると、同州ターナーズビルのウォールマート店舗で14日午後5時ごろ、男の声で「黒人は全員店を出て行け」という店内放送が流れ、店長が警察に通報した。

放送は店内に25台ある電話のどこからでも利用が可能。同店は24時間営業で従業員は約700人、その多くはパートタイム労働者だという。捜査当局は、買い物客が電話を使った可能性もあるとみて、防犯カメラの映像を調べている。

ウォルマートにはこの問題をめぐって苦情も寄せられているといい、本社広報は「誰がやったにしても、誤った不適切な行為であり許し難い」と強調、捜査に全面協力していると説明した。事件が起きた店では店内放送に使える電話を減らす方向だという。

最終更新:3月18日15時12分

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私も留学中数回、人種差別とおぼしき行為に遭いました。一番印象的だったのは初めて自分で借りたレンタカーでカンザスからサウスカロライナチャールストンに行ったときでした。そこは南北戦争が始まった場所として有名なのですが、まさかそこで出会うとは思いも寄りませんでした。

港に面した古風な作りのシーフードレストランに行ったときのことです。古風な町造りのため、コンビニやファミレスの類が一切無く、やむなく少々高そうなこのレストランに入ったのですが、結構席が空いていたにもかかわらず15分程度待たされました。(確かに従業員は少なかったようではありましたが)で、対応した白人の若い女性は無表情にメニューを置くと、20分以上も放置され、後から来た家族連れの客を立て続けに対応していました。もちろん合間に数回呼びましたが、「ちょっと待って」。さすがに30分程度じっくり眺めていると、「これはもしや噂に聞く人種差別か?」ということが閃きました。我ながら思いついたときはいやなものです。最後に一度だけ「すみません、30分も待っているのですが・・・」と言いましたが、どう見ても忙しさがピークを過ぎているにもかかわらず「忙しいからちょっと待ってて」という返事にやむなく反撃に出ました。

「重大な問題が発生したので、店のオーナーか弁護士を呼んで欲しい」とゆっくり言いました。ここに至ってさすがに彼女もヤバいと思ったのか、少々震える手でオーダーを取るポーズを見せましたが私は首を振って「ノー」と言いました。彼女は更に慌てふためいて店の奥に吹っ飛んでいき、店長かオーナーのような中年の男性を連れてきました。私は事の顛末を話し、最後に「これは人種差別に基づく対応ですか」と付け加えると、オーナーはさすがに驚き、丁寧に謝ってくれた上にそのレストランで一番上等なシーフード料理をただで出してくれました。(私はそれでも半額を出しました)頭に来たのは事実なので、差別をした従業員を侍らせました。彼女はどんな気持ちだったのでしょうか。

私が所属する道場には世界各国から様々な人がやってきます。白人が多く、大半を占めているのは事実ですが、それ以外の方も来ます。私はどんな人でも差別なく一緒に稽古をします。その人の品位の良し悪しで口をきかなかったり、稽古をしなかったりはしますが、皮膚の色などで判断はしません。ちなみに米国の大学、教育機関では人種による差別発言をした場合、職員は即刻クビになるそうです。

日本にいるとなかなか実感できませんが、本当にいやなものです。ただ、逆に日本のパスポートを見せた時の羨望や敬意の視線はやはり先人たちが培ってきた賜物だと思い、感謝します。 こういう事に関しては誇っても良いと思います。ただし、子孫たちも誇れるように、私たちも日本人としての品性を高める努力をしなければなりません。 私たち日本人は経済力や科学力などによってでなく、日本人の優れた資質によって世界に誇っていきたいところですね。

SD100318 碧洲齋