昨日、散歩をしているときに息子とこんな会話をしました。
「鬼って本当にいるの?」
「ああ、いるよ」
「見たことある?」
「ああ、あるよ、何度も」
「どこにいるの?」
「どこにもいるよ」
「みえないじゃん」
「お前が悪いことをしようとしたとき、正しくないことをしようとしたときは、お前の心の中にいる鬼が仕事をしているんだ」
「ふうん」
「で、お前がいいことをしようとしたとき、正しいことをしようとしたときは、お前の中にいるお不動様が仕事をしているんだ」
「一緒にいたらケンカしちゃうじゃん」
「いや、お前がお不動様の味方をすれば2対1で鬼に勝てるから鬼は黙っている。お前が鬼の味方をすれば1対2で鬼が勝てるからお不動様は黙っている。それだけだ」
「山の奥に行けば鬼は見えるの?」
「ああ、山の奥に行って、静かに坐っていると、退屈になった鬼が心から出てくる。そして色々楽しいけど悪いことをお前に話しかける、いっしょにもっと悪いことをしようよってね」
「それって怖いね」
「でも心の中にいるお不動様が鬼の悪さから守ってくれる。もっとずっと坐っているとお不動様も心から出てきて、鬼をやっつけてくれる」
「じゃあ、鬼は心からいなくなっちゃうの?」
「いや、その時はもう、心の中に鬼の子供が生まれているからまた気をつけないといけない。生きるということは、ずっと心の中にいる鬼をお不動様と一緒になって戦うということだ」
「なるほど」(理解したのかどうかは分かりません)
SD100223 碧洲齋